再び登場したバウスフィールド氏。
R・シュトラウスのロマンツェ、「海辺の思い」でした。
もともとホルン


演奏していらしたのでした。
1回目のリハーサルが終わった時、バウスフィールド氏が
口の両脇を押えながら、あ、う、あ、う、と
口の体操

「うん。多分ホルンで吹いたらそんなに大変じゃないんだけど
トロンボーンで吹くと、この曲結構大変なんだ。」と。
ほぉ〜・・・そういうもんなんですか。

相変わらず吹奏楽の事はよく分かっていない私。
わりとゆったりとした曲で、演奏時間はまたも4分ほど。
それでもピアノは音数が多いので、4回程めくったんですよ


私を給料ドロボー

リハーサル時に、しっかり突っ込んでまいりました。
バウ「今回は何回めくった?1回か?2回か?」
私「い〜っぱい

即効で言い返した私の横には、しかし
大真面目なピアニストの岡田博美さんもいらしたんですね。
岡「えっと・・・(楽譜をめくり始める)何回だったかな・・・?」
・・・いや、あの、冗談ですから本気で数えないで下さい

冗談のつもり


ちょっと困る

この2人の組み合わせ、ちょっと面白いんですけど・・・


以前にもホルン・トリオ、トロンボーン版のCD録音

一緒に演奏なさった


ベートーヴェン&ブラームス:三重奏曲(トロンボーン版) - イアン・バウスフィールド
なんとなく、仲良し

お会いしても表情にほとんど変化が無く

何度もお会いしてるはずなのに(草津以外でも)そもそも
私の顔を覚えていて下さっているかどうかも怪しく

真面目


要件以外で親しくお話しする機会も勇気


という印象だった岡田さんが、バウスフィールドさんと一緒だと、
なんだかほんわか



草津音楽祭に参加なさって今年で4年目ですから、
慣れていらしたせいもあるかもしれませんが。
この海辺の思い出と言う曲、途中に、波がゆったりたゆたうような
ピアノだけの間奏

リハーサル時にその間奏部分で、バウスフィールド氏が両手を
鳥の羽根のように広げて、ふ〜わふ〜わ、と踊りだしました。
今まで何が起きても無表情


(私はそう思い込んでいた

岡田さんが、それを見て、弾きながら、ぶっと吹き出し

その上、ミスタッチまでなさったんです・・・

岡田さんが笑った



ごく当り前な人間的反応

秘かに仰天

その後も、岡田さんが持っていらした煙草の箱を見て、
「なんだこれ


日本でしか売ってないだろ?」
とバウスフィールドさんが騒ぎ出すと、
岡「いる?」
バウ「いや、僕、昔は吸ってたけど今は煙草やめたから。
だからこんなに太っちゃったんだよ」
岡「(ごく小さな声で)ははは」
・・・笑ってる・・・



とか、
バウ「そういえばこないだ僕らが弾いたアンダンテ。
(「給料ドロボー」
http://opera-zurich.seesaa.net/article/406954470.html)
あの曲の裏話知ってる?」
岡「いや・・・」
(※アンダンテにはヴェルディのオペラ「運命の力」のテーマが出てくる。
※R・シュトラウスの父親はホルンの名手であった。)
バウ「あれはシュトラウスが両親の結婚記念日

父親に送ったんだよな。
母親との結婚が父親にとっては『気の毒な運命


という皮肉

岡「へぇ〜」
バウ「あんまり良いジョークじゃないけどな」
2人「はっはっは」
今度は声出して笑ってるよ


とか。
そしていつも言いたい放題


ポンポン言っている

岡田さんには気遣いの姿勢

性格の凸凹具合が上手くかみ合ってるんでしょうか。
それとも英国在住歴の長い岡田さんとは、
英国人的感覚(?)が通じ合うのでしょうか。
正反対の性格に見えるこのお2人の合い具合を見ていると、
夫婦は似た者同士より、違う部分を補いあう同士の方が
上手くいく

という話を以前どこかで聞いた事を、
ナゼか思い出してしまった筆者でありました。




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