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2016年10月04日

カンターレ的受難の日々

再三申し上げておりますように、
今年のテーマは「
従ってプログラムにもが多い。

日目のG・ベルタニョッリ・ソプラノリサイタルからこっち、
日目のポピュラーコンサート「イタリアの映画音楽」、
日目の「イタリアとうた」・・・と、
数日は歌ばっかり、な印象でございました。
少なくとも、私は歌の楽譜を、いっぱいいっぱい、めくりました

歌の曲というのは、大概、一曲が短い。
譜めくりが、全く無いと困るけど、
めくっても、せいぜい1曲1〜2回、という場合がほとんどです。

クインテットやゼクステット・・・のように1曲がやたらに長かったり、
編成が多いと見開き2ページで4段分位しかないから、
ものすごい勢いで立ったり座ったりするスクワット状態になったり、
ということは、まず、あり得ないので、
そういう意味での緊張感は、全然ありません。

そして基本的に歌の曲って楽しい
深刻そうな歌があっても、せいぜい5〜6分。
何十分も眉間にしわを寄せる事はありませんし、逆に
ついノリノリになってしまいそうになり、
めくりながら曲に合わせて身体を動かしたりしないように、
気を付けなければならないぐらいです

なんですが。

その分、曲のが多いのです。物凄く。

普段ですと、
今日は○○ソナタをめくる」とか
今日は○○カルテットをめくる」とか、
曲名で言えるんですが、
歌の場合、曲数が多過ぎて、覚えらない
よく知らない曲が続く場合、タイトルさえ全部言えない

しかも歌の場合、短いので1曲づつ演奏はせず、
大抵2〜3曲づつを続けて、奏者が舞台に出っぱなしの状態で
演奏するのですが、そのうちの全部の曲でめくりが要るとは限らない

えーと、今日は・・・ヴォルフ=フェラーリ曲と
ロッシーニ曲で、その中のフェラーリは真ん中の1曲
めくり無し(つまり譜めくりストは座ったまま静止している)、
ロッシーニは最初の1曲がめくり無しで・・・・


何度も復唱して覚えようとするのですが、
これがなかなか、覚えられない
ま、楽譜を見れば分かるのですが、舞台に出ても、
変な緊張を強いられるのでした。

一番大変だったのが、第日目でした。
いや、正直申しまして、譜面的には全然難しくないんですが。
この日は、5人の歌手と2人のピアニストが、
組み合わせも様々に、とっかえひっかえ出たり入ったり
していたのです。

お客様的にはとても楽しかったと思いますよ。
でもね。
譜めくりストとしては、この手の受難(?)を
モロにかぶった日だったのです

受難その1;
ピアニストは舞台に出たまま、歌手だけが交代する場合、
しかも1曲目は譜めくりが要らなくて、歌手交代後の
2曲目だけ譜めくりが要る場合、

ま、この場合は、1曲目にピアニストと共に出て、
1曲目は座ったまま2曲目だけ動く、が正解でしょうね。
舞台上で座ったまま「あの人何のためにいるの?」という
お客様からの無言の疑問を込めた視線にはひたすら耐える

受難その2;
上記その1のパターンで、ピアニストが事前に
1曲目終わったら歌手と一緒に一旦舞台袖に引っ込むから
2曲目のとき一緒に出ましょう

と言っていたはずなのに、忘れたのかその場の雰囲気か、
ピアニストが帰ってきてくれなかった場合

仕方が無いので、2曲目を歌う歌手と共に
こっそり舞台に出る。
あの人出るの忘れてたのかしら?」というお客様からの
無言の非難を込めた視線は気付かなかったことにする

受難その3;
ピアニストがお辞儀をするとき、譜めくりは何処にいるべきか

通常、演奏修了後ソリストとピアニストがお辞儀をするとき、
譜めくりは写真に映らないように、そして目立たないように、
全開になっているピアノのふたの裏に隠れています。
が、歌のコンサートの時は、ピアノが半開(半開き)に
なっていたため、隠れられません。
ワタクシ身長が168cm、しかも舞台用として、
5cmヒールを履いているので、頭(ズ)が高いことこの上ない。
しかもこの日の演奏家の皆様は、カニーノさんも含めて
小柄な方ばっかりでしたので、背後に立ったりしたら余計目立つ。
仕方が無いので、お辞儀するピアニストの真後ろで座っておりました。
写真を撮られるお客様の「構図的にあの人邪魔だわ」という
無言の圧力には、開き直って笑顔で押し通す

etc.etc...

さりげなく、譜めくりも、戦いの日々だったのですよ
(なんのこっちゃ・・・

ちなみにこの日の一番の傑作は、前半の・・・
プログラムが終わった時の、アンコールでした。

前半で全ての「歌」が終わるので(後半は楽器による室内楽)
アンコールとして、カニーノさんと
天羽明惠さん、日野妙果さん、小貫岩夫さん、太田直樹さんの人が
ロッシーニの「猫の2重唱」を演奏されました

まず最初にカニーノさんが1人舞台上で突然ピアノを弾き始め、
最初のフレーズを歌い始めるのです
そして、天羽さん、日野さん、男性お2人・・・の順で
全員登場し、結局4重唱になったのですが。

もちろんお客様は大笑いで拍手大喝さい

それにしてもマエストロ・カニーノの歌声が、
ビックリするほど良い声で、素敵でした。
さっすが、イタリア〜ン、カンタ〜レのお国の方ですね
(関係ないか・・・?

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posted by KIKLKM at 00:12| Comment(0) | TrackBack(2) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月03日

脱線衝突の危機、の日

前半のめくりが終わった休憩時間。

例によってホールロビーにてプログラム売り子をしておりましたら、
お客様に話しかけられました。

その方は、草津音楽祭のかなり初期、
まだ草津音楽の森国際コンサートホール
完成さえしていない頃(1991年に完成)に、ヒンクさんと
ピアニストの遠山慶子さんのデュオを聴いて大ファンとなり、以来、
ヒンクさんの演奏会には出来る限り足を運んでいらっしゃるとか。

「音楽の事、さっぱり分からないのに、ちょっと
生意気なこと行っても良いかしら?」

どうしても、一言、言いたい、と、こんな感想を
聞かせて下さいました。

今日の演奏は、若くてエネルギッシュなクリストファーさんに押されて、
ヒンクさんが負けて聴こえてしまった、
遠山慶子さんとのデュオの時とはえらい違いで、
相手が変わるとこうも変わるのか、と正直ビックリした、
と。

ただ、この方はそこで終わらないのだそうです。

「こんな風に印象に残ったら、今度はこのピアニストに
興味が出てくるの。このお名前を覚えておいて、今度は
この人の演奏家に行ってみよう、と思うのよ」


分からない〜などと仰りながら、ご自分の御意見をしっかりお持ちになり、
そして新しい波にも素直に心を開いて柔軟に受け入れていく・・・

素晴らしいですね
音楽の、音楽会の、楽しみ方を改めて認識させて頂いたようで、
なんともほっこりと嬉しい出来事でした

そして、その夜。

日目のプログラムで、ちょっとした事件が起こりました。

G・ベルタニョッリ・ソプラノ・リサイタル

麗しき草津のマドンナジェンマさんのリサイタル
毎年楽しみで、しかも去年に引き続き、
ピアニストのブルーノ・カニーノさんとの共演でしたから、
譜めくり出来る事を大変に喜んでいたのですが。

通常の声楽リサイタルでも見られると思うのですが、
歌の方の喉を休めるため、歌と歌の間にピアニストが
ピアノソロ曲を演奏する事があります。
今回のカニーノさんも歌の間に、テーマ「」に合わせて
ロッシーニマスカーニヴォルフ=フェラーリスカルラッティ
と名前を聴くだけで楽しくなってきそうな作曲家の
ピアノソロ曲を演奏なさっていました

問題だったのは、コンサート幕開けの
ロッシーニ楽しい汽車の小旅行」。

この曲ね。
1836年に初めて汽車に乗って、大変な恐怖を覚えたロッシーニが
皮肉と多分怒り込めた、シニカル極まりない曲
なんですって。

出発の汽笛が鳴って、乗車して発車して、
さぁこれから楽しい旅行の始まり〜・・・

と汽車旅行の情景を描写しているのですが、
このお話しの筋がまた、トンデモナイ

楽しい旅行の途中で突然、汽車は脱線転覆
負傷者は死亡し、葬送歌が流れ、残された遺族たちが悲しんでいる
・・・フリをしながら、実は多額の遺産が遺ってラッキー

とばかりにホクホク喜んでいる・・・!!

・・・・って・・・一体、どんな旅行だよ。。。。

このタイトルから、きっと誰も想像しないブラックな展開ながら、
実は(?)大変楽しい曲なのでした。

この曲ね、
この、いちいちの話の展開ごとに、楽譜にフランス語で
合図の鐘」とか「乗車」とか「恐ろしい脱線!!」とか、
ミニタイトルみたいなのが付いているのですね。

そして、なんとカニーノさん(以下C)、
これを日本語に訳したものを、
舞台の上で、お客様の前で、お客様に向かって、
ピアノの前に立って、マイクを持って、読む、
という大役を、

C「僕、この曲は譜めくり要らないし、君、読んでくれる?」
私「・・・?!?!

・・・・いやね。読むだけなら出来ますよ。
曲の、この部分のこのフレーズに合わせて、とか、
この音と音の間に、とか。
現にリハーサルではやってましたけど。

でもカニーノさんの意図としては、
セリフと曲調のアンバランス具合がこの曲のシニカルさであり、
そのブラック具合をお客様に伝えるために、
日本語セリフを入れたい、

訳です。
っていうか、このセリフが無いと、確かに、
ただの楽しい曲、としか聴こえない。。

だけどそれって、
たった一言のセリフの中にそれだけの芝居気をこめないと
上手く伝わらないじゃないですか。
せっかくのコンサート、せっかくの楽しい曲、せっかくの企画、
私じゃなくて、もっと適任者がいるはず・・・。

・・・と思ったその日、(私にとって)大変都合よく、
ソプラノ歌手の天羽明惠さんが草津入りして下さったのです。

お願いしたら「いいわよ、こういうの大好きだから〜」と
二つ返事で了承して下さった気さくな天羽さん
ありがとうございます、天羽さん

そんなわけで、無事、変な大役を回避し
天羽さんの素晴らしいセリフ回しのおかげで、
コンサートは大変楽しい幕開けと、なったのでありました。

ちなみに噂の「楽しい汽車の小旅行」本番の様子はこちら↓



あ〜良かったっと

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posted by KIKLKM at 11:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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