2021年04月24日

他人事だから、べつにいいけど

【サタデーナイトデュオ No.39】

サタデーナイトデュオ No.39.jpg

本日はロシアの大作曲家チャイコフスキーによる、
バレエ音楽「眠れる森の美女」から『ワルツ』を
お聴き頂きます。

チャイコフスキーはいわゆる3大バレエと呼ばれる
「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」、
そして「眠れる森の美女」を
作曲したことでも有名です。

クラシックバレエの代名詞ともいえる「白鳥の湖」や
クリスマスの定番演目である「くるみ割り人形」
に比べると「眠れる森の美女」は
上演回数がやや少なめでかもしれませんが、
その絢爛豪華な舞台と音楽は、
やはりクラシックバレエの中でも突出した存在でしょう。

シャルル・ペローの童話「眠れる森の美女」を題材に
マリインスキー劇場のために作曲されたバレエ音楽ですが
中でも、今日お聴き頂く「ワルツ」は特に有名です。

バレエではまずプロローグとして、
世にも美しい姫として、誕生したばかりの
オーロラ姫のための洗礼式の祝宴が行なわれます。

祝宴には6人の妖精たちが呼ばれ、
妖精たちが順番に姫に祝福を授けているところに
おめでたい祝宴に呼ばれず、怒り狂った
悪い妖精カラボスが雪崩れこんできて、
「姫は16歳の誕生日に張りを指に指して死ぬ」
と呪いをかけてしまいます。

しかしその後登場したリラの精によって
「姫は死ぬのではなく、100年の眠りにつくだけ」
と呪いの力が和らげられる・・・

というところで、ようやく第1幕を迎えます。

第1幕、主人公オーロラ姫の16歳(20歳説もあるらしい)
のお誕生日に、姫に求婚した4人の王子たちを招いて
祝宴が開かれている場面。
華やかな祝祭のワルツとして演奏されるのがこの曲です。
このワルツのメロディーは、
ディズニー映画「眠れる森の美女」の中で
いつか夢で(Onece upon a dream)」として
歌われているのでも有名ですね。

このワルツの後、
王子たちに求婚されたオーロラ姫ですが
いつの間にか現れた老婆
(に変装した悪い妖精カラボス)から
紡ぎ針を受け取ってしまい、
まんまと(?)指に指して倒れます。

姿を現したカラボスは哄笑したまま
その場を去ってしまいますが、
プロローグで予告した通り、リラの精によって
姫、そして王宮のその場にいた全ての人物、植物、
ありとあらゆる城に存在した者たちも一緒に、
100年の眠りにつきました。

で、ま、この後第2幕で100年後の場面になり、
デジレ王子が現れて姫に口づけをして
目覚めさせてめでたしめでたし・・・

という、あの、有名な展開になるわけですが。

どうしても、私は気になるんですよ。

いくら美女、とはいえ、
100年前のファッションで眠る姫に、
一目ぼれして、ましてキスまで・・・する??

それと、今回書いていて、もう一つ、
どうしても気になることが浮上しました。

「王宮のその場にいた全ての人物」が眠ったんだったら、
その場にいた姫に求婚してた4人の王子たちも
一緒になって眠ったんですよね。

姫はね、両親もお付きの方たちも、一緒だから
目覚めたときの違和感はないでしょうけど。

この4人の王子たちったら、
たまたま居合わせたばっかりの外国で
100年も眠らされちゃって
彼らのお国の人たちは、
その後どうしたんだろうか?

しかも目が覚めたとき、
プロポーズ中だったはずの姫は、
誰だか知らない5人目の男に
かっさらわれてるんですよ。

絶対、納得いかないってばっ。

・・・・って、そんな違和感が沸き出る直前、
幸せいっぱいの姫を祝うワルツ、です。笑

お楽しみくださいませ♪



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2021年04月17日

さかのぼりの色気

【サタデーナイトデュオ No.38】

サタデーナイトデュオ No.38.古畑任三郎.png

本日はテレビドラマ「古畑任三郎」の
メインテーマをお聴き頂きます。

1994年に放送が開始されてから2008年まで、
スペシャルやスピンオフドラマなども挟んで続いていた
人気刑事ドラマですが、皆さん覚えておいででしょうか?

このドラマは通常のサスペンスドラマと違って、
物語の前半で犯人の犯行場面を見せ、
事件が発覚した後登場する刑事の古畑任三郎が
犯人とのやり取りから容疑を固め、
その犯罪を暴いていく、
つまり、「犯人が誰か」ではなく、
「犯人をどうやって追い詰めるか」が見どころとなる、
いわゆる「倒叙(時間をさかのぼる)もの」
と呼ばれる手法でも話題となっていました。

ちなみにこの倒叙ものという見せ方は、
アメリカのサスペンス映画
「刑事コロンボ」で有名ですね。

この古畑任三郎というドラマは、
倒叙手法ゆえ、大物俳優も犯罪者役として
迎えることが出来たそうです。
そういえば、当時の当代人気俳優さんたちや
当時現役大リーガーだったイチローさんなんかも
犯人役で出てましたね。

主人公古畑任三郎役の田村正和さん、
ワタクシ実は大好きでして。

「眠狂四郎」とか
「パパはニュースキャスター」とか
(古いよ・・・汗)
一生懸命観てたんです。
古畑も確かほとんど観ているような気がします。うん。

あの独特の色気が、良いんですよね〜♪

そしてこのドラマは本間勇輔さん作曲のメインテーマも
印象的な出だしからドラマに対するワクワクを
誘ってきて、とっても印象に残る曲でした。

曲を聴いたらついタイムスリップしちゃう
懐かしのテレビドラマってありますよね。
ああ、また古畑、観たくなっちゃったなぁ。。
どこかで再放送やってないかな。





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2021年04月10日

だって春だもの

【サタデーナイトデュオ No.37】

サタデーナイトデュオ No.37.jpg

本日はフェリックス・メンデルスゾーン
春の歌」をお聴き頂きます。

メンデルスゾーンってね、私の中ではしみじみと
幸せな人、というイメージなんですよ。

おじいさんは哲学者、お父さんは銀行家、
お姉さんも弟に負けない天才音楽家。
お母さんに音楽の手ほどきを受けたご自分も
才能にあふれる神童として10代から大活躍。
音楽への造詣が深い両親、親戚に恵まれ、
幼少期から経済的にも何不自由ない生活を送り、
美人の奥さんを貰って5人の子供にも囲まれ・・・

もちろん、そんな幸せ一辺倒の人だったわけはなく、
その38年の生涯には色々あったでしょう。
でも彼の音楽を聴くと、その底辺にいつも
得も言われぬ「幸せな響き」が
流れているような気がするんです。
たとえその曲が短調の暗い色調であったとしても。

今日お聴き頂く「春の歌」なんて、
そんな幸せな響きの典型ではないでしょうか。

春の歌はメンデルスゾーンの
ライフワーク的存在であったピアノ曲集
「無言歌集」のうちの1曲です。

無言歌、すなわち、歌詞の無い歌。
歌詞は無いけど、曲、というより歌だよね、
と思ったのかどうか、無言歌の名付け親は
姉のファニーだそうですが。

ヨーロッパの寒く厳しい鉛色の冬を抜けて、
待ち望んだ春が、ようやく訪れた喜び。
その、言葉にしきれない嬉しさは
きっとどこの国にいても同じなのでしょうね。

あまり季節感が無く、
年中同じ野菜たちが並ぶドイツ(語圏)のスーパーが、
春だけはアスパラガス一色になって、
アスパラ専用鍋にアスパラ専用トング、
アスパラ専用皿にアスパラ専用ソース、
レストランのメニューも絶対アスパラガス!
になっちゃうような、独特の高揚感。
(どんな高揚感よ・・・)

私たちが満開の桜を見て、
毎年見ているのにやっぱり今年も、
何とも言えない幸せを感じるように。
(桜とアスパラガスが同じなのか・・・?)

春の幸せな気分が皆様にも伝わりますように。


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2021年04月03日

みいちゃん、もう、来たよ。

【サタデーナイトデュオ No.36】

サタデーナイトデュオ No.36.jpg

本日は松任谷由実さんの「春よ、来い」を
お聴き頂きます。

1994年のNHK朝の連続テレビ小説「春よ、来い」の
主題歌として作られた曲です。

もっともタイトルを初めて聞いたとき、
頭の中で、間違いなく、圧倒的に

は〜るよこい、は〜やくこい、
あ〜るき始めたみいちゃんが〜
あ〜かい鼻緒のジョジョはいて〜
おんもへ出たいと待っている〜

を歌っちゃった人の方が
多かったんじゃないでしょうか。笑

朝ドラの内容は、確か、
脚本家、橋田寿賀子さんの自伝的なお話
だったように記憶しています。
前半、安田成美さんと後半、中田喜子さんという
2人の女優さんが主演なさったんですよね。

当時安田成美さんの突如の降板劇が話題になって
ワイドショーなんかでも盛り上がっていました。
なつかしいなぁ。(何が?)

優しいユーミンさんの歌声や
穏やかだけど少し物悲しいメロディーの印象が
強かったんですが、
歌詞もとても美しい文語体の歌詞なんですね。

と思ったら、中学生の国語の教科書にも
掲載されているそうですね。
うん、載せたい気持ちは分かるなあ。

そして安直にタイトルだけ見て、
春よ来い、なんて季節的にピッタリじゃ〜ん、
と思って4月に演奏しちゃいましたが、
よく読んでみたらこれ、実は、「遠き春」を
しのんだ歌だったんですね。

「まだ見ぬ春」とか「沈丁花」とか、
ちゃんと歌詞を読みなさいよ、私たち。。。
(ごめんなさい)

♪淡き光立つ 俄雨
いとし面影の沈丁花
溢るる涙の蕾から
ひとつ ひとつ香り始める
それは それは 空を越えて
やがて やがて 迎えに来る
春よ 遠き春よ 
瞼閉じればそこに
愛をくれし君の 
なつかしき声がする♪

春、もう完全に来ちゃったねぇ、みいちゃん(汗)






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