2021年05月22日

甘い逆転劇

【サタデーナイトデュオ No.43】
サタデーナイトデュオ 43.jpg

本日はラフマニノフ作曲、
ピアノとオーケストラによる
「パガニーニの主題による狂詩曲」(タイトル長・・)
より第18変奏のピアノ連弾版をお聴き頂きます。
18変奏、オンリーですよ。笑

「パガニーニの主題による変奏曲」というタイトルの曲は
ラフマニノフの他にリストやブラームスも書いていて、
イタリアの鬼才、
ヴァイオリニスト兼ギタリスト兼作曲家、
ニコロ・パガニーニが作品番号1番として世に送り出した
「24のカプリース」という超絶技巧の
ヴァイオリンの独奏曲集の中でも、
特に有名な終曲第24番を主題として扱っています。

もちろん、主題が主題ですから、
ピアノの方の変奏曲も超絶技巧のオンパレードに
ならざるを得ないわけで。
練習中に「コノヤロウ!」と
つぶやいたことのないピアニストはきっといないでしょ、
という曲です。
それがまた悔しいぐらいカッコいいんですが。

ラフマニノフのパガニーニ狂詩曲(通称パガバリ)は
ピアノ協奏曲形式で、全部で24の変奏があるのですが、
こちらも当然、コノヤロウ、でして(カッコいいけど)
あの有名なテーマの開始からバリバリと
コノヤロウぶりを発揮した変奏が17個続くんです。

それが第18変奏を前に突如として激しさがストップし、
あのテーマからはとても連想できない
ひたすら甘く優美なメロディーが流れ始めるんですよね。

私は最初にコンサートでこの曲を聴いたとき、
どうしてこういう流れになるのかサッパリつかめず、
私ったら知らぬ間に眠っちゃって、
楽しみにしていたはずのパガバリが終わって
違う曲になっちゃったのか・・・?
と本気で心配したんですが。
(次の変奏曲で元のテーマが戻ってきてホッとした。笑)

この変奏曲も、実はちゃんとメロディーラインが
パガニーニの主題の反行形、
つまり音符の上下の進行を模様化した時に
逆向きに音符が進んでいくように考えてあるんですよね。
(当たり前です)

でもねぇ、この壮大で美しい極みのような変奏は
一般人の脳みそではあのパガニーニの主題からは
想像さえしませんから、
初めて聴いたときの衝撃は忘れられません。

・・・という方は多分他にもいるらしく、
この第18変奏のみ、取り出した楽譜とか、
この大18変奏のみ、映画やCMで使用されることも
結構あるんですよね。

でもまさか連弾であると思ってなかったんですが、
私の友人が連弾版の楽譜を持っていて、
私たちのYoutube企画を知って
我々に寄付してくださったんです〜♪

というわけで、嬉しがって早速弾いてみました♪

ラフマニノフのパガバリ、第18変奏、
聴いて下さい♪


posted by Duo A&K at 20:00| Comment(0) | Youtubeサタデーナイトデュオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする