2009年04月16日

トスカ〜爆笑編〜

先週観た「トスカ」。

席が悪かったのがいささか不満だったので、
今度こそいい席を手に入れようと、開演1時間半前から発売される
学生券の窓口に、2時間45分前から並びました。

・・・結果は・・・

前回より、やや、舞台寄りながら、またもや、柱の後ろ席・・・。
もうどうしようもありません。。。もうやだ〜(悲しい顔)

今日はトーマス・ハンプソンが急病とかで、代役に変わってました。
ルーチョ・ガッロ。独特の漫画チックな風貌を持つイタリア人です。

ところが。
開演時間になり、客席に座っても、オケが音合わせを終えても
待てど暮らせど始まらない。

そうこうするうちに舞台上に劇場の人が現れて・・・
(以下、私のつたないドイツ語能力で聞き取れた内容です)

お待たせしてすみません。
実はスカルピア役の
ハンプソン氏
今朝の11時になってドクターストップのため
キャンセルになってしまいました。

しかしこんなに急に代役を探すのは容易なことではありません。
あちこち連絡した結果、
ガッロ氏にOKをもらいました。
 
彼はイタリア国境付近におり、チューリッヒまでなら電車より
車の方が早い、ということで出発したんですが、
あの風貌のせいでしょうか、
(ここで客席から笑いが起こるわーい(嬉しい顔)) 
途中のありとあらゆる検問で警察に引き留められてしまい、
ついさっき、開演15分前にようやく到着いたしました。

今メイクをしています。

リハーサルでいきなり本番ですが、
彼は5年ほど前だったと思いますが、
別の劇場でスカルピア役をやったことがあるので、

おそらくチョット
役のことを覚えている、と、思われますので・・・ 

(この言い回しに客席は大受け。爆笑の渦になり、
拍手と歓声が上がって演説も一瞬中断・・わーい(嬉しい顔)) 

・・・え〜・・・コホン・・・
皆さんに素晴らしい舞台をお約束できる、と、思います。
もうしばらくお待ちください。


あらら〜。大変なことになってたんですね〜。

でもオペラの場合、同じ演目でも、
どこで誰がどう動くか、とかはいちいち違うし、
今回は新演出だから、有体にいえば
この演出のスカルピアの動きはハンプソンしか知らない訳で・・・
リハーサル無しって、大丈夫なんだろうか・・・。

そして登場したガッロ

1幕目はスカルピアは動きが少ないから、ほとんど問題なし。
ハンプソンの緻密さ、繊細なニュアンスはないものの、
合唱団の  を突き抜ける見事な声量で朗々と歌ってのける、
あの度胸の良さは一体何なんでしょうか。

第2幕。
トスカを追い詰め、悪役ぶりを存分に発揮して、そして殺される場面。
ハンプソンの貴族的な上品さは、それ自体が嫌味な圧迫感になり、
上品な仮面を脱いで欲情を爆発させた時、
トスカの恐怖が頂点に達する・・・という感じでしたが

われらがガッロ氏の場合。

どことなく庶民的で、否応なく迫るセクハラおやじに
トスカが逆切れする、といった塩梅。

「恋人の命を救いたければ、その身を任せろ」

迫られたトスカが思わず一歩スカルピアから身を引くのは、
もはや演技ではない・・・と思わせる、文字通りのイヤラシサ。
こればっかりはハンプソンには真似できない(?)悪党ぶりでした。わーい(嬉しい顔)

最後のカーテンコールのとき。
彼のなんとなく笑けたキャラクターに誘われたのか、出てきただけで
お客さんも拍手喝采。

「よく頑張ったぞ」

そんな雰囲気が漂う中、大仰にプロンプターと
ガッチリ握手を交わすガッロ。
そのパフォーマンスにお客はまたもや大爆笑&拍手喝采。

普通、悲劇を見終わると、観客はボーっとしているはずなのに、
今日ロビーに漂うのは、喜劇を見終わったかのような清涼感。。。

トスカって、やっぱり悲劇、なんですよねexclamation&question
posted by Duo A&K at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | プッチーニ・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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