
久々のオペラハウス

新年明けてお初だし

・・・などと出かける前、ちょっとばかり緊張気味だった私。

だけど考えてみたら私は、先月もちゃっかり
ヴェルディの「海賊」を観に出没していたのでした。
それ以来、約(たったの)4週間ぶり。
それを「久しぶり」と感じてしまう、
自分が、いささか、怖い。。

ま、それはともかく。
ルンルン気分でオペラハウスに行ったらば・・・
ひどいんですよね〜。

寒いです、と、この前申し上げましたが、
案の定出ました、風邪引きキャンセル・・・。
本日ルナ伯爵の予定だったファン・ポンスが
やってくれました。

おいおい、ブルータスよ、お前さんもかい・・・。

そういやポンスおじさん、先月の「海賊」の時も、
風邪気味っぽかったもんなあ。
もういい歳だし。(余計なお世話

だけど新年早々、縁起でもない。。
と、ふて腐れてしまいました。
が。
前言を撤回いたします

宝くじのようなことを申し上げますが、
キャンセルが本日は大当たり


ポンスもいいけど、これはこの人で大正解だったかも

本日のヴェルディ「トロヴァトーレ」。
主人公の敵役、ルナ伯爵に抜擢(多分)されたのは、
デビュー間もないイタリアの新人
クラウディオ・スグ―ラ(Claudio Sgura)。
その薄っぺらい(?)身体つきからして、いかにも若い

(噂のトレンチコートが余ってタルンデルし

舞台に出てきたときは、ちょっと不安に感じましたが、
これがスゴイ


1幕目はまだ、声がちょっと硬くて、軽くて、
ヴェルディよりモーツァルトとかロッシーニとかの方が
合うんじゃないかと思ったんですが、
いやいやいや




押しつけがましくない程度に豊かな声、白熱した表現。
有名人で言うと、トーマス・ハンプソンに近いでしょうか。
まだ練れているところまで行ってないので、
いささか整いすぎ、の感は否めませんが、
これは将来楽しみです。

主人公トロヴァトーレ(吟遊詩人)のマンリーコを歌ったのは
マルセロ・アルバレス。
このアルゼンチン出身の熱い男を、前回私はけなし

こちらも撤回いたします

素晴らしかった


以前アルバレスは、椿姫のアルフレード役で
聴いたことがあったのですが、
その時はあまり良い印象じゃありませんでした。
が、今日聴いて、なぜだったのかわかった気がしました。
つまり熱い

アルフレードみたいな、なよなよした涙もろい、女々しい役には
多分暑苦しすぎた

今日のトロヴァトーレ役は良かったです。ほんとに。
その熱さが役柄にぴったりフィット

声自体が暑苦しいわけじゃないですよね。
舞台袖から声だけで歌っていたら、
亡きパヴァロッティを思い出しました。
ということは、決して、重い


じゃ何が問題?

見た目の問題でもないでしょうねえ。
(ま、見た目もくどいけど

多分オーラですね。
彼の発するオーラが熱いんですよね。
だから繊細君の役だと、ちょっとうるさく感じてしまう。。

だけど今日は、ジプシーに育てられた男(本当は伯爵の弟)だし
歌うカヴァレッタのタイトルも「燃える炎」だし、
良く合ってました。

そのくせ表現が細かいところまで神経が生き届いていて
本当に素敵


ただし、この人。
アルフレードの時も気になったんですけど、
いわゆるハイC

それはいいんだけど。
アリアとかの最後で、これでもかっ!とばかりに
高音を伸ばす前に、ワンフレーズ省略する、というのは
よくあるパターンです。
ただし、一般的に省略するのは1フレーズだけです。
なのにこの人は、2フレーズぐらい歌わないで、
最後の高音だけ


とやるんですよね〜。
サボり過ぎです

歌詞でも忘れたのか

聴いてるほうがドキドキするじゃないですか。


でも良かったですよ〜

(続く)
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いやあ、熱いですね、彼
情熱がオーラになって漂ってますもんね!
トロバトーレはぴったり!
でも、
アズチェーナのアリアの後
「じゃあ、僕は誰?」
っていかにもテノールらしいボケをやるには
ちょっと熱すぎるかな?
とぼけるには、ちょっと、ね。
でもほんとに良かったんですよ〜。
アルバレスはいい、という話は
聞いたことがありましたけど、
何しろイメージが良くなかったもので、
はっきり言って、全っっ然、
期待してなかったんですけど。(失礼!!)
だから、びっくりしました。
いい意味で期待を裏切ってくれたって感じです。
この夏にチューリッヒではドン・ホセを
歌うらしいですよ。
やっぱり、熱い〜〜笑。
でも彼でしょう、スカラ座とケンカして
もう歌わない宣言をしたとかいう人?
イタリアの他の地域では歌ってるんですか?
スカラ座と喧嘩しちゃったんですか...
でも、
まともな感覚持った音楽家は
イタリアの劇場で歌うのは難しいでしょう
とにかくなにもかもいい加減で自分勝手で
予定はいつも未定ですから...
スカラと喧嘩しても
他の劇場で歌えるから全然大丈夫
ムーティだってイタリア中の
音楽家、音楽愛好者から愛され続けてますから