
ワーグナーのオペラ
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」です。
良かった


最近シノゴノ、ブチブチ、文句を言うことが多かったワタクシですが

今回は結構感動してしまいました

まずは指揮者フィリップ・ジョーダン氏の
期待を裏切らぬ



先日のD・ツィン○ン某とは雲泥の差

出過ぎず、でも豊かで迫力満点の f に
繊細で緊張感にあふれる p 、
キレとスピード感も必要十分


メリハリのある音楽構成

ドイツもの独特の崇高、かつ、どっしりした揺るぎない重厚な響き

弦も管もそれぞれの楽器の方たちが職人技を披露し

全ての楽器を伸び伸びと歌わせつつ統率するジョーダン氏。

しかも今回はフルート氏とオーボエ氏とチェロ氏が
ワタクシのお気に入り


軽やかでリリカルなフルートソロ

本当に人の声が歌っているかのようなオーボエソロ

感情豊かな甘〜いヴィブラートのチェロソロ

それらの流麗で美しいこと

本当に楽しませてくれました


どうでもいいことですがこのジョーダン氏。
彼は、姿勢がいいですね。
竹の棒でも背中に刺しているのかと思うほど、
妙にシャキーン

この姿勢のよさ、なんとな〜く見覚え

でも、どこで?
というわけで考えてみたんですが。
かの有名な「のだめカンタービレ」。
残念ながらまだ見る機会に恵まれないながら、
噂を耳にして興味深々だった私は、つい最近、
のだめ映画の公式サイトを覗いてみたのです。
そこにあった指揮者姿の玉木宏氏の写真。
そう、それこそ
背中に竹棒が刺さっているのかと思うような
妙〜にシャキーンとよい姿勢・・・
だったんですねえ。ソウカ、コレダッタカ・・・。

従って?このジョーダン氏も真後ろから後頭部を見ているだけ、
あるいは後ろ斜め45度ほどの角度までなら、
実にいい男


・・・ただ、正面を向くと・・・

ま、指揮者は顔ではありません。

大事なのは音楽


私は今回ラッキーなことに3階席の一番前ど真ん中。
舞台もオケピットも悠々と見渡せ、かつ、指揮者の真後ろ、
という配置でした。(だから指揮者の後頭部がよく見えたのです)
ヨーロッパのオペラハウスでは王族


パルケット(平土間席)じゃなくて、一階上の舞台正面にあります。
私の経験上でも、音は上方向に飛ぶ

上階の正面の方が(たとえ3階であろうとも)
断然音響がいい

(ちなみにピアノのコンサートで自由に席が選べる場合、
ピアニストの手が見える、すなわち、舞台に向かって左よりの
平土間席が人気のようですが、私は大概、舞台に向かって
右手の上階に陣取ります。聴こえ方が全然違います。)
真正面から飛んでくる、オーケストラと歌手、さらに合唱の
大音響


ワーグナーはとにかくデッカイ。

5人のホルン、トランペットが3人に、
トランペット2人、コントラバスも4人いて・・・
という大編成は見ているだけでも面白いですね。
おかげでオケピットを覗き込んでる間に舞台と字幕を見逃して、
話の展開についていき損ねるのがタマに傷ですが・・・

ちなみにウィキペディアの解説によると
ホルンは4人、トランペットは2人、コントラバスを含む弦楽器は5人、
と書いてあるのですが、今回どう見たって
ホルン5人、トランペット3人、コントラバスは4人でチェロが6人、いました。
ウソツキはどっちでしょう・・・?


そして、今回は登場人物も多いんですよね。
最後の幕に主人公のハンス・ザックスを讃える、
大合唱&ソロ歌手&オケトゥッティは圧巻でした

上下左右、会場中に鳴る響きに包まれて恍惚とできる・・・
しかもこんな特等席でなんてっ・・・

学生券の有難味をこれほど感じたことはありませんでした



最近指揮者にもイライラしっぱなしだった

実にすっきりサワヤカ

ふろ上がりのような爽快感を心ゆくまで楽しめました

(続く)

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