2010年07月26日

シンデレラの魔法が解けるとき

さて。
トスカの続きですが・・・

といっても、都合によりたらーっ(汗)ダッシュ(走り出すさま)
随分引っ張ってますからパンチ、もう皆さん、
前回の記事に何が書かれていたのかなんて
お忘れでしょうね。

筆者も忘れました。爆弾わーい(嬉しい顔)
今、自分の記事を読みながら、
え〜と、え〜と爆弾、と一生懸命
何を書こうと思っていたのか、
を思い出そうとしているところです。猫

ハマリ役でなかなかの名演だった
トスカ=エミリー・マギーに、思っていたより
気圧され気味だった男性お二人。

そういえば二人ともこの時、
ぴかぴか(新しい)ヨーナス・カウフマンぴかぴか(新しい)は、この公演の前
2ヶ月程連続して病欠病院を繰り返し、
トーマス・ハンプソン氏はこの公演中に、
やはり緊急ドクターストップにより病欠病院する、
(「2009年4月トスカ〜爆笑編〜」)
という病み上がりモバQ状態だったのでした。

改めて聴くと二人ともちょっと苦しそう爆弾ですね。
特に一幕。
マギー姫のパワー手(グー)に対抗するには
体力的にいっぱいいっぱい失恋だったのかもしれません。

それにしてもハンプソン氏。
あの端正な紳士グッド(上向き矢印)がスカルピアバッド(下向き矢印)exclamation&questionという
ミスキャスト的興味(?たらーっ(汗))を完全に裏切る爆弾
凄みのある悪党ぶりひらめきでした。

もっとも1幕は相変わらず真面目に、
楽譜に忠実に正確に
歌っていらっしゃいましたが、
もっと音価を崩してヤクザ爆弾に歌ったほうが
スカルピアの暴力的性格パンチが分かりやすいのでは?
と少し思ってしまいましたが。猫

二幕になって時間と共に憎憎しくなっていくパンチ
あの演技力はさすがです。。
舞台の遠目でも十分憎らしかったですがわーい(嬉しい顔)
アップになったときのあの表情の作り方が
思わず目を見張る目ほどイヤラシイ。。ひらめき

でもこの方。
何がすごいって、あれだけ嫌な奴なのに
」を失わないのが何よりスゴイexclamationひらめき
これほど分かりやすい「悪党」ってちょっと
いないではないですか。
なのにどこか「かっちょいい・・・黒ハート」んですよね。

このトスカには

トスカは内心スカルピアにも魅かれている。
 しかし自分の中のその想いを認めるのが怖くて
 否定するためにスカルピアを殺してしまう


という解釈もあるんだとか。

う〜ん、確かにハンプソンがスカルピアをやるなら
その解釈の方が説得力があるかもしれない。。。猫  

それにしてもこの方、
権力者としてファルネーゼ宮にお住まいのはずなのに
二幕の食事レストラン場面。
「書き物机」の上の書類を「どけて
食事レストランを並べていましたけど。

食卓と書き物机がって、
随分つつましい生活ひらめきをなさってるんですねえ。わーい(嬉しい顔)
チューリッヒ歌劇場でしかありえない
エコ演出iモード」というところでしょうか。わーい(嬉しい顔)

エコといえば第3幕。

牢獄に囚われたカヴァラドッシがいるのは
何故か屋上家右斜め上。。
普通牢獄って「右斜め下」じゃありませんか・・・?
しかも私の知る限り、罪が重ければ重いほど地下牢だと思うんですけど。猫

多分トスカが
「カヴァラドッシの死を確認した直後に
 飛び降り自殺をする必要があるから」
なんでしょうが、
屋上牢獄って、なんだか、貴賓室みたい・・・。たらーっ(汗)たらーっ(汗)

ま、地下、あるいは地上の処刑場から
トスカが屋上まで逃げあがる、
だけのスペースがなかっただけなんでしょうが。わーい(嬉しい顔)

そのくせカヴァラドッシがいる独房はやけに広い。
微妙にスペースの使い方に疑問を感じつつ眺めていると
「星は光りぬ」の前奏部分。

映像TVをお持ちの方、どうぞ今一度ご確認下さい。

カヴァラドッシの絶望を表現すべく(多分)
床をゴロゴロ転がってるところですが。

暗くてグレーっぽく見える血まみれの白シャツのまま

ゆっ〜くりと、ゴロ〜ン、ゴロ〜ン・・・

・・・何かに似てませんか?猫

そう、あれは

七輪の上でスルメいかがちょっとずつ焼けていくの図

でしかありませんでした。。猫

舞台で観ていたら何とも思わなかったのですが
アップ映像を観たら・・・
笑う場面じゃないパンチのに、またしても、つい
ニヤニヤしてしまいました。にゃはは。わーい(嬉しい顔)

そして・・・。

このトスカ、隣の教会のが偶然の効果をもたらした
と前回の記事でも申し上げましたが、
最後の最後にキワメツケをやってくれました。

終了し、カーテンコールが映され、
映画ながら観客がパチパチグッド(上向き矢印)、ワーワー手(パー)と盛り上がり、
さて・・・
と観客たちがおもむろに腰を上げたとき・・・

ゴ〜ン演劇、ゴ〜ン演劇、ゴ〜ン演劇・・・

なんと真夜中の12時の鐘が鳴り始めたのです。

ぴかぴか(新しい)シ、シンデレラ黒ハートか・・・?

偶然に違いないのですが、図ったようなタイミングに
観客は妙に大喜びわーい(嬉しい顔)グッド(上向き矢印)手(チョキ)

こうして真夜中の鐘の音と共に魔法は解け、
今年のチューリッヒ・オペラシーズンは終了しました。
そして同時に私のチューリッヒにおける
オペラ三昧の日々るんるんも終了したのでした。

いつか私の目の前にガラスの靴くつを持って
オペラに連れて行ってくれる王子様黒ハートが・・・
・・・現れてくれないかな・・・?わーい(嬉しい顔)


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posted by Duo A&K at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | プッチーニ・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
恋するオペラさん
こんばんは!

「トスカ」またまた笑わせていただきました。
異論反論は全くございません。(笑)

もう一度マギーちゃんのトスカ観てみたくなりました。ところで、

ゴ〜ン、ゴ〜ン、ゴ〜ン・・・
なんと真夜中の12時の鐘が鳴り始めたのです。

↑ これには驚きです。
チューリッヒにはオペラの神様&女神が宿っているのですね。♪

ポチ! 熱中症にお気をつけて。♪
Posted by のり2 at 2010年07月28日 18:24
のり2さん、こんばんは。
ぽち有難うございます!

確かにあの鐘の効果は、あの時、あの場所に、
「何か」がいたとしか思えません。
ちょっと怖い・・・?
夏の夜にふさわしいかも。爆!

明日から雨で気温も下がるらしいので、
ちょっとホッとしますね。
Posted by 恋するオペラ at 2010年07月28日 22:57
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