前回の更新から・・・・
ナント、ゆうに10日以上経っていたのですね。

全然、気づいていませんでした。。

気付かなかった自分が怖い‥。

きっと狂牛病になった牛のように、
脳みそがスポンジ化しているに違いない‥?


さて

名曲、名場面のてんこ盛り、「カルメン」の
極めつけともいうべき個所は、
やはりラストシーンでしょうね。
・・・ということを、今回のこのDVD鑑賞で
しみじみ感じました。
カサロヴァのように木管楽器のごとき暖かさもなく

バルツァみたいな強靭さもなく

ソプラノと見紛う(聴き紛う?)ほど細い声で

過剰に肉感的で


(散々・・・


とずっと不満だらけだったアントナッチのカルメンが
この最期の緊迫した場面に、
すばらしい効果

例えばバルツァ&カレーラス・ペアのように、
二人が腕相撲


インパクトも、気の強さも、
明らかにカルメン役が勝っている

ドン・ホセにカルメンを刺すことなんて
「物理的に無理そう

例えばオブラスツォワ&ドミンゴ・ペアのように、
ドン・ホセがあまりにも王子様チックでカッコイイ

カルメンを刺殺るるほど、ドン・ホセが思い詰めることが
「物理的にあり得ない

例えばユーイング&リマ・ペアのように
ドン・ホセの演技が、まるで宝塚のようにわざとらしい

狂気も刺殺場面もリアリティがなさ過ぎて
「普通にありえない

ようするに、どの方達も
かよわく、刺殺されそう・・・にない、
強〜い女


みたいに見えちゃうんですよね、私には。。

が。
このアントナッチ&カウフマン・ペアの場合。
一幕からジワジワと拡大し、パワーアップさせていった、
ヨーナス=ホセの狂気

アントナッチ=カルメンの線の細さを凌駕し、
ちゃんと(?

男の狂気の犠牲になる女の悲劇という構図が
はっきり見える

カルメンの存在感と、ドン・ホセの存在感が
実にちょうどいい、
文字通りのヴェリズモ


この場面に全てを集約するために、今までがあった
と思わせてくれました。

どうしてせっかく闘牛(というかほとんど結婚式)に
ふさわしいオメカシ

このカルメンの髪は、登場した最初から
乱れてるんだろうか・・・?
という疑問を忘れさせてくれる、
実にお見事


第4幕、闘牛場用にオメカシしたカルメンと、落ちぶれ果てたドン・ホセ
いや、しかし、


これほどまでに
みっともなくて



金も地位も男気も無い無いづくしの無いづくし〜

を「体現」出来る人って、
あんまりいないんじゃないかと思います。
これって誉め言葉なんだろうか・・・?

・・・・と、ラストシーンのあまりの迫力

ついぼーっとしたまま
カーテンコールまでDVDを流しっぱなしにしていたら、
一番最後に
「字幕:増田恵子」の文字が・・・。
増田、恵子??
つい、ピンクレディーのケイさんの顔を
頭に浮かベてしまったのは私だけでしょうか・・・?


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