パヴェル・ハース四重奏団。
なんて名前、聞いたことありました?
チェコ出身の若手弦楽四重奏団ですが。
弦楽にとんと疎いワタクシは全然知りませんで、
パヴェル・ハース※って誰?
程度の知識でございました。
(※パヴェル・ハース(1889〜1944)チェコ出身の作曲家。
ヤナーチェクの弟子。ユダヤ人強制収容所にて処刑)
同郷の不遇の作曲家の名を冠したこのカルテット(以下Q)は
わずか6年前に結成され、デビュー直後に国際コンクール優勝。
そして今年、英グラモフォンの大賞である、
レコード・オブ・ザ・イヤーを受賞したのだとか。
今、ヨーロッパやアメリカで大注目なのだそうです。↓
ふ〜〜ん、すごいのね〜。。
実のところ、英グラモフォンに大賞があるという事も、
それがどれだけ凄い事なのか、という事も
全然分かっていない私は
いささか乾いた好奇心を持って聴きに行ったのでした。
プログラムは
パヴェル・ハース 弦楽四重奏第1番、
ドヴォルザーク アメリカ
シューベルト 死と乙女
最初のパヴェル・ハース(以下PH)以外は
さすがの私でも知っている、という有名どころです。
4人の響きが完全に1つになって、まるで一人で演奏しているか
のような印層を与えるパノハQ(チェコの老舗Q)や
4人が全然別の個性を見せながら、自在に音楽を絡ませている
というような印象のカルミナQ(スイスの老舗Q)に比べると
このPHQは、
周到な計算と練習の上でのみ成り立つ完璧なアンサンブル、
という感じ。
というとなんだか表現がイヤラシイですが、
悪い意味ではなく、
室内楽のある種の醍醐味を味った、という感じでした。
ま、要するに、若いんですよね。
写真に比べて舞台上のヴィオラのパヴェル・ニクル氏が
2割分くらい痩せられたせいもあるかもしれませんが、
見た感じも実年齢も、みなさんまだ相当お若い。
まるで、今年漬けたての梅酒を試飲したかのような印象です。
美味しいんですけどね。
だからでしょうか。
例えばシューベルトの死と乙女。
ここで描かれる、死は苦痛ではなく永遠の安息である、という
絶望の後の諦念(変な日本語・・・)を
見せるにはあまりにも演奏がエネルギッシュで、
どんなに悲劇的な展開になろうとも、悲壮に聴こえない。
健康でまだまだ当分死にそうにもない乙女が見えるようでした。
ドヴォルザークのアメリカはとても素敵だったと思います。
ただ、私の趣味としては、ドヴォちゃんのメロディーには、
もう少し演歌チックな泣きが欲しいんですよね。
しがない演歌歌手が豆腐屋の親父と恋に落ち、
駆け落ちして捨てられ・・・
紆余曲折を経た後、一人泣きながら歌う。。
(というようなドラマが昔ありましたよね。某N○K。)
みたいな。。
PHQの皆様は・・・・
多分みなさん性格的に、明るいんですよ。
全体の響きがとても温かく、
陰湿さが全然無くて、カラッと爽やか。
だから聴いていて、とても楽しいんだけど、
いささか爽やか過ぎて情緒に欠けるきらいが
あったような気もします。
音楽的には、誰が特別にリーダーということはなく、
4人が同時に先に進んでいく感じがあって、
それはアンサンブルとしてとても面白かったのですが、
もう少し、第1ヴァイオリンに
引っ張っていってほしいような気もしました。
牽引力が足りないというほどではないのですが
どちらかというと、感想として
チェロの土台がしっかりしていたな、
という感じでした。
もっとも私の座っていた位置が、
チェロの正面だったからかもしれませんが。
私は一番最初に演奏したPHの曲が、
ピカイチに良かったと思います。
単一楽章のこの曲の、新ウィーン楽派を思い出させるような
独特の美しい響きを、4人がまた物凄い集中力で
聴かせてくれました。
プログラム全体を通してそうだったのですが、
この4人は物凄い集中力なんですね。
ずっと聴いていると、引っ張り込まれて
疲れてしまうほどの精神性は凄かったです。
梅酒のように、何年も何十年も、時間が経ったら
どんな深みのある味わいになるのだろう・・・
今後がとても楽しみなカルテット。
要チェックです
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ご訪問ありがとうございます〜。
なかなか更新できないでいますが、また見にきて下さいね〜。