2012年03月22日

フクロウの鳴きどころ

オペラ映画にデビュー手(チョキ)(?)してきました。
METライブビューイングです。

以前にチューリッヒで、オペラの映像TVを屋外で観た事はありましたが
映画館映画で観るオペラというのは初めての経験でした。

オペラハウスより映画館の方が入りなれていない私は
微妙にオロオロモバQしていました。
というのも、チケット係チケットのお兄ちゃんに、
どこまで正確なタイトルを言うべきか迷ったからなんです。

単純にエルナーニでいいのか、それとも正式名称を全部言うべきか・・・。

迷った挙句、結局全部言ってみました。すなわち

メトロポリタンオペラのライブビューイングの
エルナーニのチケットください


・・・・・長いってば。。爆弾わーい(嬉しい顔)たらーっ(汗)

観てきたのはヴェルディ作曲「エルナーニ」。

チューリヒで故S.リチートラ氏もうやだ〜(悲しい顔)タイトルロールのものを
観た事がありましたが、
2009年9月7日「どんぐりコロコロとハンプソン万歳」
http://opera-zurich.seesaa.net/category/7386058-5.html
そういえばこの時も、
主役がさえない爆弾オペラだな、と思ったものでした。猫

歌手の出来云々爆弾じゃなくて、本当に冴えないパンチんですよ。
横恋慕してくる国王ドン・カルロ手(チョキ)や敵役のシルヴァ手(グー)の方が
見せ場ひらめきも多くて、断然、格好いいぴかぴか(新しい)です。

おまけに話が・・・何回見ても、荒唐無稽パンチ失恋もいいところだし。
2009年9月8日「設定からして変である」)

と思ったら Wikipedia に傑作手(チョキ)な記述がありました。


『エルナーニ』はドラマ的にはまったく非現実的なオペラである。
スペインからフランスの地を横断しはるばるアーヘンまで
発見もされずに移動する反乱者一味、
前触れもなく突如変心し慈悲を垂れるカルロ、
自分の結婚の祝宴で角笛が鳴ったからといって自害するエルナーニ、
年甲斐もない嫉妬に狂う老人シルヴァ。
これらに少しでも現実味を与えようと、現代の演出家はいずれも苦労している。
口さがないオペラ愛好者は『エルナーニ』を
ヴェルディの「三大荒唐無稽オペラ」の一つと揶揄したりもする。


あ、やっぱりexclamation猫
みんな感じる事は同じなんですね。わーい(嬉しい顔)

それにしても、これだけ糞味噌失恋に言われる内容にもかかわらず、
名作オペラるんるんとして有名グッド(上向き矢印)になってしまうのですから、
ヴェルディの音楽の力手(グー)がいかに偉大ぴかぴか(新しい)か、がよく分かりますね。

さてさて。

映画特有の長〜い広告映画(約10exclamation)の後、
J.ディドナードなる女性による簡単な解説、
そしてようやく指揮者マルコ・アルミリアートが登場しました。

幕が開くと、山賊達のねぐら。
山賊のボス、エルナーニを歌うのはマルチェッロ・ジョルダーニ
彫りの深い顔立ち、というよりもどちらかというと
眼が落ちくぼんでいる、という印象。
なまっ白い顔色と短い首、
ずんぐりとした体型に焦げ茶色の衣装も相まって、
全体的にフクロウのはく製を思わせます。

透明で伸びのある、とてもきれいな声質で、
高音に達する時、下から圧力をかけて押して、
うねり上げている(という印象)ような歌い方が
J.カレーラスの歌い方にちょっと似ている気がします。

この「うねり上げ」、上手くハマると
母性本能を刺激するような、切々とした歌い回しるんるん
聞こえると思うのですが、
私は「うねり」がちょっと気になってしまいました。バッド(下向き矢印)

ま、でも、幕が開いてすぐ、ポンと、
難しそうなアリアを歌うのは大変ですよねぇ。

幕間のインタビューでジョルダーニ自身も

テノールパートをこんなに難しく書くなんて、
ヴェルディはテノールが嫌いだったに違いないっ
exclamation

と言っていましたが。わーい(嬉しい顔)

そう、この映画映画、開演前の裏方スタッフによる
マエストロ、プリーズカチンコ(指揮者を舞台に送り出すセリフ)」から、
場面転換作業遊園地、幕間での歌手や監督etc.へのインタビューカラオケなども
見せてくれるのですね。

第一幕第一場が終わった途端、映像は
舞台のカーテン裏に移動して、山賊シーンから、
第二場のシルヴァの館への場面転換が始まりました。

岩山の塊を重ねて脇へ引っ込め、後ろからソファに座ったヒロインと
シルヴァ家の豪壮な(?)壁がせり出してきて・・・

ゴットン、ガッタンexclamation×2と結構大きな音を立てている演劇ので
静かに待っている客席に聴こえる耳のではないかと心配したら、
案の定、大道具係と思われるガスなる人物が、
静かにっexclamation×2ちっ(怒った顔)」と怒られてました。

あ、やっぱり。猫

そしてその間、舞台中央まで運ばれてきたヒロインは
幕があくまで歩き回ったり、前屈運動したり・・・。

こういう裏方の作業って、実に興味深くはあるのだけど、
音楽を聴き耳に来ている身としては、余韻に浸るヒマが無い失恋ので
いささか世話しない印象を受けました。

といいつつ、面白がって一生懸命観てたんですけどね。わーい(嬉しい顔)たらーっ(汗)

(続く)

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posted by Duo A&K at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ヴェルディ・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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