2012年05月23日

チョット以上、カナリ未満 その1

メトロポリタンオペラのライブビューイング映画
今シーズン最終演目の「椿姫」を
観て目まいりました手(グー)

演目看板ひらめきはヴィオレッタ役ナタリー・デセイぴかぴか(新しい)
現代最高手(チョキ)の呼び声高いこの歌手を、
私はまだ、聴いた事が無かったのです。

もともと女優さんだった事もあって、
演技も素晴らしいぴかぴか(新しい)という
評判を耳にしてましたし、
なにしろ美人だし黒ハート(←これ結構重要exclamation

彼女のヴィオレッタなら、
映画でも存分に泣けるもうやだ〜(悲しい顔)に違いない手(グー)

期待ムンムン揺れるハートでした猫

第1幕、既に幕の上がった舞台は、
カーブした白い壁と壁に沿った白いベンチに
人間より大きな文字盤の大きな時計が一つ。

微妙に音程の悪いヴァイオリンバッド(下向き矢印)がいささか気になる序曲中、
ドアになっている左側の壁の一部から
真っ赤なドレス姿のヴィオレッタヨロヨロー(長音記号1)と登場しました。

板付きで反対側のベンチに座っていた、
黒トレンチ姿のおじさんを見ると怯え出し、
やがて手を差し伸べて近づいていきます。

ヴィオレッタの一連の動きから察するに、
このおじさんって・・・。

私はてっきり、役柄としては存在しないけど、
病に冒されたヴィオレッタだけに見える
死の象徴のような役、だとばかり思っていました。
なので、第3幕でいきなり(?)歌いだしたるんるんときは、
大変、びっくりがく〜(落胆した顔)exclamationしたものです。
実はグランヴィル医師だったんですよね。わーい(嬉しい顔)
だったら、なんで1幕からそこにいるのさっ。パンチ

でもねえ。
この死神設定(だから、違うってば。パンチ)の演出の故なのか、
デセイの演技の故なのか、良く分かりませんが、

確かにヴィオレッタは、最初から病に冒されていて病院
今にも訪れるであろう死足に内心で怯え、
その恐怖から逃れるために享楽的グッド(上向き矢印)で自堕落バッド(下向き矢印)な生活を
送っている、という設定なんですが。。

怯えてヨロヨロー(長音記号1)している、感が強すぎて、
驕慢手(グー)な感じが出ておらず、
アルフレードと恋に落ちた黒ハート瞬間なんかも、
あまり楽しくなさそうバッド(下向き矢印)。(余計なお世話猫
おかげであの、ヴェルディの、甘〜〜い黒ハートメロディーが
甘く聴こえない失恋んですよね。

続く、第2幕第1場でも、パパジェルモンに説得されて、
悲しみのあまり、ヨロヨロー(長音記号1)・・・
第2幕第2場、アルフレードに手酷く侮辱されて
ショックのあまり、ここでもヨロヨロー(長音記号1)・・・
さらに第3幕、なかなか来ないアルフレードを待ちわびる
ヴィオレッタは、病のせいでやっぱりヨロヨロー(長音記号1)・・・

最初から最後までずっとヨロヨロー(長音記号1)してるだけ、
という印象でした。

この人、これで、本当に、元女優なのか・・・?モバQ

おまけに・・・声も絶不調爆弾だったようで。
第1幕からなんだか調子が悪そうで、
音程は外しまくるわどんっ(衝撃)、声に艶が無いわバッド(下向き矢印)・・・

アップになった時の、深く刻まれたシワ、と相まって
(いや、シワ、はオペラとはなんの関係も無いのですがたらーっ(汗)

だ、大丈夫なんだろうか?モバQ

と思うほど、ガッサガサの声バッド(下向き矢印)でした。
第1幕後の幕間インタビューで

ごめんなさ〜いexclamation高音、外したわ〜exclamation×2ダッシュ(走り出すさま)

と自己申告なさっていましたからたらーっ(汗)
自覚も十分にあったものと思われます。
(このあっけらかんとしたキャラは、
 実にいい味出してましたグッド(上向き矢印)個人的には大変好きだわーい(嬉しい顔)

ヴィオレッタ役というのは、幕によって、
別人の役か?と思うくらい、
全く違う要素を出さなくてはいけないのが大変なのだそうで
インタビュアーのソプラノ歌手デボラ・ヴォイト曰く、

本当に大変よね〜。だから、私は歌わないのよ。手(チョキ)

だそうですが。猫(このキャラも、いいなあわーい(嬉しい顔)

もっとも、デセイほどの歌手であれば、
こなせない役ではない、と思うのですが・・・
残念な感じバッド(下向き矢印)は幕が進むにつれてどんどん悪化していきました。
どう見ても、調子が悪かった、と思います。

特に胸声音域が辛そうでしたが、
ppにしようとすると声が掠れてしまうので、
押し切ろうとして音量を上げざるを得なくなり、
結局ずっとmfになってしまう。
ppが使えないから、張りつめたような緊張感も、
揺れ動く女心の繊細さも、全然無く失恋
声の色も、表情も、変化に乏しく、むしろガサツな印象バッド(下向き矢印)
おまけに演技も、ずっとヨロヨロー(長音記号1)してるだけ・・・?

正直、彼女の歌だけだったら、途中で帰ろうかな?足
と思ったほど、退屈眠い(睡眠)でツラかった失恋です。。がく〜(落胆した顔)

期待していただけに、ちょっと以上かなり未満、
これは、衝撃どんっ(衝撃)でした。。。もうやだ〜(悲しい顔)

しかも指揮とも、しょっちゅうズレズレ爆弾になるんですよね。

今、完全に半拍ズレてるんだけど、しかも全然戻れないでいるけど、
大丈夫か、修正できるのか・・・?
がく〜(落胆した顔)

と心配になったのが、一度や二度ではなかったバッド(下向き矢印)し。。

声質も、一人、異質で、
変な意味で浮き出ているように聴こえました。

アルフレードとパパジェルモンが、二人とも
体格もガッシリしていて、豊かで広やかな声だっただけに、
この二人に挟まれた時、
追いつめられた女の苦しみを表現する、というより
必死でがなりたてて騒いでいるだけ、に見え・・・

でも、これは・・・どうなんでしょうか?猫

今回の印象は、デセイの歌い方云々、というよりは、
やっぱり、調子が絶望的に悪かった爆弾せい、ではないのか、
という気がしてしまうのですが。。。

詳しい事は存じませんが、彼女は今までに、
大きな喉の手術を2度もやっている、とのこと。
もしや再発したのでは・・・?がく〜(落胆した顔)
と、いささかよけいな心配をして、います。

だけど、だったら、キャンセルすればよかったのに、ねえ。。猫
全世界に大々的に、
デセイの椿姫exclamation映画館映画でも上映exclamation
と宣伝されてしまった手前、休めなかったのだろうか・・・。

なんぞと、勝手に妄想していたのですが。
調子のよいデセイぴかぴか(新しい)を、是非一度、聴いてみたいものです。

ま、でも、とりあえず。
秋に来日して、演奏会形式でドニゼッティの
ランメルモールのルチアを歌うそうですが、
(確か)27000円(S席)有料も払ったりは、しないな、猫
と思ったことでした。
(続く)
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posted by Duo A&K at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ヴェルディ・オペラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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