亡き王女のためのパヴァーヌ
【Youtube100本ノックNo.91】
モーリス・ラヴェルが作曲した初期の傑作であり、
自身の代表作にもなった作品。
もともとピアノ曲として作曲されたものを、
後にラヴェル自身がオーケストラ版にも編曲しています。
まだパリ音楽院に在学しているときに完成したこの曲は、
当時、つまり19世紀末から20世紀初頭のフランスで
ラヴェルも含め多くの音楽家のパトロンを務めていた、
ポリニャック公爵夫人に捧げられました。
ポリニャック夫人って・・・
そうです、ベルサイユのばらという漫画で
主要人物として登場するポリニャック伯夫人。
革命前夜のフランス宮廷における、
王妃マリーアントワネット最有力お取り巻きの一人で、
アントワネットに取り入って身分も財産も権力も
思うままに引き上げてもらったくせに、
革命が始まった途端、真っ先に
国王夫妻を見捨てる形でオーストリアに亡命した、
あのポリニャック伯爵夫人
(アントワネットによって身分が公爵夫人に引き上げられた)
の次男の息子(孫)のお嫁さんだったんですねぇ。。
もっとも曲自体には、
フランス革命もマリーアントワネットもポリニャック夫人も、
何の関係もなくてですね、
かつて、ラヴェルがルーブル美術館で見た
ベラスケスが描いた「王女マルガリータの肖像」という絵から
インスピレーションを得たらしいのですが。
でも歴史の糸が縦横につながっていくみたいな
この感じ、面白いですね。笑