【サタデーナイトデュオ No.58】
今日は、モーリッツ・モシュコフスキー作曲の
「スペイン舞曲 Op.12」より第2番を
お聴き頂きます。
このモシュコフスキーという人は、
本人はドイツ人と思っていたようですが、
当時(1854年)のプロイセン王国領土内の
ブレスラウ、現在はポーランド領のヴロツワフ
という都市で生まれたユダヤ人でした。
実際、父方はポーランド系だったようですが。
幼少から才能豊かだったモシュコフスキーは
ドイツ、ベルリンで本格的に音楽の修行をし、
その地で教員をつづけながら
演奏活動に作曲活動に・・・と
ヨーロッパをまたにかけて活躍していくのですが。
つまりこの曲集は
プロイセン王国生まれのポーランド系ユダヤ人が
ドイツにいる時代に書いたスペイン舞曲
なわけですね。ややっこしいったら。笑
極東アジアの日本人からすると
陸続きな上に、
時代によって領土やら国名やらがころころ変わる
ヨーロッパの地図を頭に入れるのは
相当難しいものがありますね。
もっとも私も、昔スイス留学時代に
タイから来たばかりで
タイ語と怪しげな英語しか話せない留学生の
通訳をやってくれ、とドイツ人教授に頼まれ、
「タイ語なんてわかんないよっ!!」
と訴えたら
「えっ?!あんたたちアジア人てみんな
同じ原語喋ってるんじゃないの??」
と大真面目に聞かれて
心底驚いた記憶があるのですが、
遠く離れた国同士、違う民族同士、
お互いの事を分かってないのは
お互い様なのでしょうね。
昨今の世界情勢を考えるとつい
しみじみとしてしまいます。
さ、そんなわけで、
各国融合の平和的万国博覧会(?)
お楽しみください♪