2018年10月06日

のび太の付き人

さあ。
今年も年に一度のこの季節がやってまいりました
って、季節はすっかり秋ですが。

草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバル

今年のテーマは「自然が創造する音楽
多くの作曲家が試みた自然へのオマージュ
を込めたプログラムなのだそう。

そういや、春、とか、海、とか、川、とか、四季、とか、
タイトルがついた曲がたくさんプログラムに載ってたな。。。

・・・実をいうとワタクシ、毎年草津現地に行くまで、
プログラムはおろか、音楽祭のサイトもロクに見ていないもので、
テーマは何か、とか、講師が誰か、とか、
全然知らないまま行っちゃう👊んですね。

しかもプログラムをもらっても、まず
ピアノ🎹の入った室内楽の曲、を見るので、
他の人たちが何を弾いてるのか、実はよく知らない。。💣👊

下手をすると、ピアノ以外の楽器の人がステージ裏で黒い服を着ているのを見てようやく

あ、この人今日本番あるんだ

と認識する、というテイタラク・・・💥👊💣(ごめんなさい💦)だったりします。

今年は半日遅刻で草津入りをすることになったのですが、
なんと私の到着時間には、既に譜めくりすべきリハーサルが始まっている、
とのこと。
事務局から、草津についたらホテルにも事務局にも寄らないで、
取り急ぎホールに向かうよう、言われておりました。

が、例によって私はテーマも出演者も知りませんから、
草津に到着した時点で私が知っていたことと言えば、

ホールの舞台上で岡田博美さんが、グリーグのソナタの
リハーサルをしていて
それを譜めくり📖せねばならぬ✊らしい

という事だけでした
(共演者も、それをいつ弾くのかもよくわかっていなかった💧)

ところが行ってみたらば、岡田博美さんとヴァイオリン🎻の
サシコ・ガヴリーロフさんが
スメタナを弾いていらっしゃるんですよね。

あれ?グリーグじゃないのか?

なんだかよく分からないまま、とりあえず大急ぎで座ってめくって・・・

・・・で、これはいつ弾くんですか?明日?

リハーサルが終わってから演奏者本人に聞いてしまう私。
そしたら一瞬止まったのち、

スメタナを弾くのは3日後。明日弾くのはグリーグだけど、
リハーサルはもう終わったよ


と丁寧に教えてくださる岡田さんとガヴリーロフさん
でもきっと、

こいつはプログラムも予定表も見てないのか?!💢」

と思われたに違いない(実際まだどっちも見てなかったけど💦)
さすがにこれは感じ悪いから、来年ももし来ることになったら、
ちゃんとプログラムとテーマぐらい確認してから草津入りしよう〜っと

と反省した筆者でありました。

で、そこからなんですがね。

なぜかその日から狙ったわけでもないのに、ず〜っと
岡田博美さんだけを譜めくり📖をし続けることになったんですね。

草津音楽祭には譜めくりストが2人おりまして、
ピアニストさんもアカデミーの講師をしている方が人、
アシスタントピアニストさん17人、
それ以外にも多数のピアニスト出演者・・・

と大勢いらっしゃいまして、その方たちを2人交代で譜めくりしているので、
大抵、色々な方を次々めくることになるはずなのですが、
今年に限って、まるで岡田さんの付き人のように、
彼が行くところ👣行くところ👣に私が現れる羽目になったのでした。

こうも毎日お会いすると、なんだか、ちょっぴり、
申し訳ないような、気恥しいような
気分になってしまうワタクシ💦
多分、岡田さんは、気にも留めていらっしゃらないと思いますが

さて、岡田さんと言えば、以前にも記事に書きましたが、
少々、野比のび太氏に似ていらっしゃるんですよね。
特にめがねが

ご本人もドラえもん愛(??)に自覚でもおありなのか、
ドラえもんのキーホルダーを持ってらしたりするのですが


コンピューターの又従兄弟
http://opera-zurich.seesaa.net/article/290111963.html


今年はなんと、こんな特技までご披露下さいました
こちら  岡田博美画伯によるドラえもん

草津2018−1.JPG

なかなかに愛がこもった作品だと思いません?

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posted by Duo A&K at 20:30| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月06日

こっちのお話

譜めくりって舞台の上でピアニストさんに話しかけられる事が結構あったりします。
シピリさんの、調律狂ってる!もそうでしたが、
あっちもこっちも その2
http://opera-zurich.seesaa.net/article/453350947.html

GPの時、ページの折れ目が被って見えにくくなっていた繰り返し記号のところに、

(見にくいから)目立つように後でマーク付けとくね

・・・とご自分から言って下さったのにすっかり忘れたらしく、本番舞台に乗って椅子に座ってから弾く直前に思い出したように、

あ、ごめん。マーク書くの忘れてた!💧
大丈夫、大丈夫。お気になさらず。(私も忘れてた💧)

なんてやり取りもありましたし、
過去には、譜面台に乗ってるチャッカマン💣を見て

(日本語で)コレハナンデスカ?

なんてことも💧💧
エネルギー、引火・・・?
http://opera-zurich.seesaa.net/article/227985261.html

しかし、一体、何の話をしているのかさえ分からない・・・💥
という経験は今回が初めてでした。
例の、iPad📱の日、なんですけどね。

前日リハの後、もう一人の譜めくりさん(もiPadめくり📱があった)と、どの態勢でめくる(押す☝)のが、我々の腕の負担が少なく、かつ見た目が悪くならないか、について大いに話し合いました。

本音を言うと、足を組んで、組んだ膝の上に装置🎮を置く態勢が一番長時間押しやすいのですが、まさか舞台の上でそんなフテブテシイ格好💣は出来ない👊し、やはり、少々浮かせ気味に持って両手の親指で押すのが一番無難かなぁ。。

しのごの・・・と言い合っている私たちに、クリストファーさんが提案して下さいました。
指では不安定だから、親指の付け根で、お米を研ぐときのようにグー✊で握りこむのが一番確実に力がかかるのではないか、と。

試してみたら確かにやりやすいような気がする。
・・・ような気がする。。
・・・ような気がする・・・。。。?💧

そんなわけで私は、付け根握りこみ作戦✊で、行ってみることにいたしました。

モーツァルト作曲
ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466 ピアノ六重奏版(編曲者不明)

演奏なさっていたのはピアノのクリストファー・ヒンターフーバーさん、
フルートがカール=ハインツ・シュッツさん、
ヴァイオリンがウェルナー・ヒンクさん、
ヴィオラが草津初登場のロベルト・バウアーシュタッターさんと小野聡さん、
チェロがタマーシュ・ヴァルガさん。

新旧ウィーン・フィル・メンバーに囲まれるという豪華な布陣
普段でしたら、役得、役得〜✌と、にやけているであろう私でしたが、今回はとてもじゃないけどそんな余裕はなく。。

華やかで大柄な彼らの後ろで、ちんまりと、おとなしく、座る私は、実は手✋が冷たくなるほど💥緊張しておりました。
譜めくり活動もだいぶ長くなりましたから、最初と違って緊張、しなくなってたんですけどねえ。普通の譜面📖なら。

そんな、カチンコチン❄の私に、お辞儀から振り返ったクリストファーさんが、唐突に言いました。

ちょっと、それ、押してみて。

?!押す

タダでもバックバクなのに、突然のセリフに軽くパニクる私。

押すって何どこをなんで電源入れるとかそういう事えええそんな話、聞いてない!!てか、電源どこあれでも何かランプついてるよこれ、もう電源入ってるよねだから、押すって何どこをなんで・・・(以下同文のループ)・・・

その瞬間の私の頭の中は、超高速⚡でこんなセリフが飛び交っていました。

・・・ダメだ。さっぱり分からん💢💥💣

どこをどう見てもチンプンカンプンなので、ペダル装置ごと差し出し、本人に押し付ける私。

なんだか知らないけど、設定は自分でやっといて下さいよっ💢

非難がましく見ていたら、装置を押してちゃんと楽譜が正しく捲れるかを確認するクリストファーさん。

あ、なんだ、それだけ。。
て言うか💢
舞台上で確認するならそうと、先に言っといて下さいっっ


※注※機械音痴に単純作業以上のことをさせてはいけません

そして。
そこからの約30分間⏰、私にはほとんど記憶がございません

一つだけ覚えているのは、熱演のあまりクリストファーさんがかいた汗💦が、必死でiPad📱を睨み続ける👀私の目の前に吹っ飛んできて、私の視界を遮るな〜と、思ったことだけです💧

多分、本番だけ、全部のページが良いタイミングでめくれていた・・・と思うんですけど。。(希望的観測🔭)

そして、盛大な拍手✋&ブラボーと共に、晴れやか☀にお辞儀をする演奏者たちの後ろで、お客様全員分の呼気💨と同じぐらいの分量の、盛大にして、晴れ晴れ☀とした、肺活量を自慢したくなるかのような深々としたため息💨をつく私。

なんという、達成感。。🗻(違います👊💣)

そして立ち上がろうとしたら、何故かプルプルするとヒクヒクするふくらはぎ。。
どうやら全身を強張らせていたため、足👣まで来ていたらしいのです。
ははははは。。😅

袖に引っ込んでから誰だったかに言われましたよ。
すごいよね〜微動だにしてなかったよ

・・・・それは違う
微動だに、してなかったんじゃなくて、出来なかった
息してたかどうか💨さえ、怪しいぐらいだったんだからっ💧
きっと私は約30分間、潜水状態🏊だったに違いない💧

終演後、クリストファーさんが教えてくださいました。
最近はiPad用に、ペダル🎮だけではなくリモコンのような装置も開発されているのだそうです。
もっとすごいのはスイッチを口中👄に含んで舌👅で押す、というのもあるんだとか・・・。

でもそれは見た目も変だし、万が一飲み込んじゃったりしたらイヤだから僕は使いたくないけどね。

そして元気よく宣言✊なさいました。

いずれにしろ次回はコレ(リモコンの方)を買ってくるよ

・・・・つまり来年も、iPad📱やる気なのね・・・・💧

さてさて、来年はどんな新兵器(?)💣を持って現れるやら。。(もはや気分は戦争💥🔫)
戦々恐々の譜めくりストでありました。

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posted by Duo A&K at 21:26| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

こっちも大騒ぎ


毎年、なんとな〜く、さりげな〜く、爆弾💣を投下してくれる、
ピアノのクリストファー・ヒンターフーバー氏。

(一昨年はリハーサル中に2台のiPhoneランプ📱で楽譜を照らさせ💡
去年は実際のコンサートで、譜めくりに自分の演奏中一緒に弾かせるという恐ろしい事を提案💧💧

ええ、弾きましたよ、私。
をクリストファーさんに似せるためにリハ後に微妙にレッスンされるし💥、お客さんざわついてたし💨、恥ずかしいし💧
ま、ブログには書かなかったですけどさ)

今年は最後の最後、最終日で一際おっきなヤツ💣を投下してくれました。

今年は初っ端から合唱やら木管合奏やらが続いたため、コンサートのご自分の出番が遅めだったクリストファーさん(以下C)。
我々譜めくりストともなかなか顔を合わせる機会が無かったのですが、たまたま私達を見かけた時、わざわざ宣言しにきて下さいました。

C「君達にspecialなお願いがあるんだ。僕ね、今年は全部じゃないけど、いくつかの曲をiPad譜📱で弾こうと思ってるんだよ

え?じゃ譜めくりいらないって事?

C「いや。隣に座ってこの譜めくり用のペダル🎮を押して欲しいんだ

本来iPad譜📱の場合、右から左へスワイプ☝するか、右側をタッチ☝するか、bluetoothで繋がっているペダル装置🎮を踏むか、してページを捲る(らしい💧)のですが、他の楽器の方と違って、ピアニストは両手✋両足👣を常に使っていますから、
不可能とは言わないけど相当やり難い👊」ので「出来れば自分では(譜めくりペダルを)踏みたくない💥」のだそうです。

アタシだってソンナモノ全っ然やりたくないですけど。。。

という私の心の声はもちろん音声化されず・・・

そしてドキドキの初プローベですよ。

曲はモーツァルト作曲
ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466 ピアノ六重奏版(編曲者不明)

通常、紙の楽譜は見開きページ📖になっていますよね。ですから我々ピアニストはページ📖見晴らす事に慣れているのです。

ところがこのiPad譜📱は形状的にページ分しか映らない訳で、見慣れぬ景色(?)に既にそこで筆者はドキドキし始めました。

しかも、ピアノ協奏曲ですから私はてっきり、
オーケストラパートは他の楽器が弾いて、ピアノはピアノソロだけを弾くもの、
とばかり思っていたのですが、この編曲のピアノはオケパートもほとんど弾きっぱなし、文字通り大活躍だったんです。

ま、それは良いんですが

じゃ❗よろしく❗

颯爽と弾き始めるクリストファーさん。
しかし弾き始めから楽譜と全然違う💥事を弾いてるクリストファーさん💧

え?この人、どこ弾いてるの

焦りまくってよく見る👀と、どうやらオーケストラ部分はソレっぽく聞こえる👂ように、リズムやら音やら、色々変えて弾いてらしたんですね。
それもどう弾くかまだ決めてないらしく、弾くたびに毎回違う。。💧

しかもこの編曲はスコア譜(※)

(※スコア譜=総譜。自分のパートだけが書かれたパート譜と違い、全楽器の音が書かれた楽譜。通常、室内楽の場合、楽器奏者はパート譜、ピアニストはスコア譜を見て演奏する)
が存在しないため、ピアノもパート譜だったのですが、どこからがオーケストラtuttiでどこからがピアノsoloなのかが全然書いてない💥のです。

私から見ると、
全然楽譜と違って弾いてる💥、と思ったら突然楽譜通り弾き始めた、と思ったらまた変わって💥・・・
と見えるわけです。

しかも常に次のページが、捲らないとどう展開するのか分からない

もちろんこの曲、通常の編成(?)で聴いたことはありますけど、そんなに詳しく知ってるわけじゃない筆者は、ドキドキしっぱなしでした💧

そして第1楽章のとある所で、それまでわりと順調に楽譜を追えていた私の視界👀から、音が突然消えました💣💥💥💣

私が見落とした、とかではなく、楽譜がどこかに消えちゃった💨んです💧💧(少なくとも私の感覚はそうだった)

私のめくり間違い👊とか見落とし👊とかだと、普通は迷惑そう👊に自分でめくりながら弾き続けるはずのクリストファーさんも、自分で捲るでもなく、私を非難がましく見る👀でもなく、目の前の楽譜には存在してない音を澄ました顔で弾き続けてるんです。

ナンダ何が起きた??

おろおろキョロキョロしていましたら、突然、私の視界👀に音が戻ってきました。(私の感覚だとそうだった)

・・・もしかして、今、繰り返してた・・・?

どう見ても繰り返し記号は無さそうに見えたのに、前のページまで戻ってたっぽかったのです。でもその前のページが見られないのでよく分からない、という。。。💨

リハとは言え演奏はそのままどんどん続いてますから、シツモンする事も出来ず、巨大なを大量に頭に浮かべたまま、とりあえず音を追い続ける筆者💧

リハ終わりにご本人に確認しましたよ。
あそこはなんだったんですか、と。

案の定繰り返してたのですが、

あ、ごめん。繰り返し記号書いてなかった

・・・・・(おい)じゃページも戻るの?

iPadのペダル装置🎮はを押すと進み→を押すと戻る←のですが、

いや、ちょっとだけだし(そうでもない💧何段かあったぞ👊)ここは暗譜で弾くから戻らなくていいよ。(いや、むしろ戻りたい・・・)
それにコレ🎮左側戻る←ペダル壊れてる💥んだ。動かないんだよ、ホラ(と押して見せる。本当に動かないし・・・💧💧)」

はいぃぃぃ?!?!💥💥

そういや、動きが悪かったんですよ、このペダル装置🎮。
私はこの時、右側しか使ってなかったけど。

私の意図したより間違いなく平均0.7秒くらいは遅く捲れるし💢
その割に触ってるだけで捲れちゃって、慌てるハメになったり💢

動きが悪いものですから、上に持ち上げてみたり、傾けてみたり、近づけてみたり・・・etc.
端から見たら、レーシングゲームか何かをやってるうちに夢中になって思わず動いちゃってる恥ずかしい人💧、みたいに、リハ中ずっと悶えていたというにっ

単に機械の調子が悪かっただけなのか
そうなのか?!?!

そもそもね。
コレ、本来ペダルなんですよ。
足👣で踏んづける👠モノなんです。
それを指☝で押そうという方が間違っている!!

数ページならまだしも、約30分間も押し続ける☝のは相当の力✊がいるわけです。
始めは片手の親指だけで押してたけど、辛くなってきたので両手の親指でぎゅうぎゅう握って。。
必死になるあまり力を入れ過ぎてたらしく、リハが終わったら・・・

う、腕が痛いよぅ

おまけに。
考えてみたら、通常の譜めくりだと捲る瞬間は立ち上がって楽譜📖に近づいた状態で数小節見られる👀んですよね。ところがiPad譜📱だと座ったまま動きませんから、楽譜との距離も遠いまま。

おまけに舞台上ぐらい明るければ問題無いのですが、リハ部屋とかだと部屋のライト💡の具合によっては、iPad📱の画面が微妙に光って見えにくかったり💥するわけで

見、見にくいよ。
必死になって見るからリハ終わったら目👀もしょぼしょぼになったぁ。。。。


と思いながらひょっと横を見ると演奏している本人はちゃっかりブルーライトカットの眼鏡👓をかけちゃったりしてるんですよ

ずっる〜い・・・

・・・そしてリハーサルが終わった時、クリストファーさんは爽やかに澄ました顔で言いました。

初めてだったから何回か押し間違えがあったみたいだけど、ちょっとだけだったし、大丈夫だったよね。

(・・・だ、大丈夫大丈夫・・・なのか、これで)
う、うーんと、えっと、そう、ですか・・・?


うん、大丈夫だよじゃ、明日もよろしくね

・・・反論の余地、ナシ・・・
内心半べそ状態の私。。びぇ〜

と、とにかく。
明日の本番までに、どうにか慣れて、舞台の上ではゲームやってる人🎮みたいに身悶えせず💧に押せるようにならなくちゃいけないよ。。
さあ、どうしよう・・・・?????💧💧💧

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posted by Duo A&K at 01:06| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月22日

どっちに何が

13日目。
この日は早朝から大騒ぎ💥でした。

AM5:58、セットした覚えのない音が枕元に大音響で鳴る💥・・・と同時に町内に響き渡るサイレン🎤とアナウンス🎤

そう、例の、Jアラート💥でした。

目覚ましの、ほんの20分ほど前⏰になったので、時間的には大した違いではないのですが、
起きる、と起こされる、じゃえらい違いでした。

そしてこのJアラート💥

外人アーティストはもちろんご自分のお国のiPhone📱を持っているのですが、みなさん、警告💥を受けたらしいのです。
しかもその内容は日本語だったため、
何が起きたのやらさっぱりわからなかった💥💧
のだとか。

あれは何だったんだ

・・・と言われましても、私だって、日本語でだって、説明できるほど分かっていません💧

北朝鮮がミサイル💣飛ばして✈、それがどうやら、この地域の上を飛んだらしい

というようなことをドイツ語もどきでモニョモニョ💨言っておきました。
もっとも私が「北朝鮮が、」といっただけで、みなさん、「ああ、ミサイル?」と仰っていたので、説明はほとんどいらなかったと思われます💧

ちなみにを飛ばしたままだった
クリストファー氏とは違って、ヴァルガさんは積極的でした。

日本語で来た警告内容💥を携帯の翻訳機能📲で訳して、ちゃんとおおよそのことを理解して💡いらっしゃいました。

さすがや。

その上さらに、ミサイルが上空何メートルを飛んだか✈、等々の情報まで調べていて、私らニホンジンよりよほど詳しくご存じで。。。

ほんとに、さすがや。。。

・・・というこの日。
ヴァルガさんはご自分の出ずっぱりリサイタルの日、でした。

タマーシュ・ヴァルガのチェロの世界

この日はクリストファー・ヒンターフーバー氏とプログラム最後に、アルペッジョーネソナタを演奏されました

アルペッジョーネソナタには楽章と楽章に繰り返し↩があるのですが、この日、楽章の繰り返しをするかしないかを、GPの段階でもまだ全然決めていません💥でした。

ヴァルガさん曰く、

僕、このコンサート総演奏時間⏱がどのぐらいかわからないんだ。
だから、アルペッジョーネを弾くころに、時間に余裕があったら繰り返して、長過ぎるようだったらしない
」と。

そしてコンサートは順調に進んでいき・・・
アルペッジョーネを弾く直前に時計🕐を見る👀ヴァルガさん。
なんと終演予定時間のたったの分前ぐらい💧だったため、

じゃ、繰り返しナシ、で

はいはい。

そんな会話の直後💡に舞台に出て行ったのですから、時間にしておよそ10秒ぐらい経っただけ。
にもかかわらず、譜めくり椅子に座ったとたん、繰り返しがあったんだか無かったんだか、急に心配になる💥💥私。。

あれ・・・?無いよね?無しって言ったよね?😖

一生懸命頭の中で、直前の記憶を反芻するも、どんどん自信がなくなる👊💥私。

どうした、私?
寝てるのか、私?


万が一、繰り返しがあったとしても、1楽章の出だしはこの人(クリストファー氏)ならきっと暗譜で弾けるはず。
だから間違っても(後で怒られるだろうけど)きっとナントカしてくれる(ハズ)❗✊

せこい言い訳👊💥を頭の中でしながらドキドキでめくったら・・・合ってました。繰り返しナシ、で。

や〜れやれ💨💧

音楽祭期間中はそれこそ色んな曲をめくってきていますからので、その都度、繰り返しがあったりなかったり、で、だんだん覚えていられなくなって💥きます💧

もちろん捲ったそばから忘れていく💥ように努めていますが、それにしても、こういう「直前決め」は、出来ればやめて頂きたい・・・と、冷や汗💦と共に、心から思った筆者でありました

それにしても、どれだけ
ほっ💨としたんでしょうか、私。

安心したら1本どこかが切れてしまったようです。
すべての演奏が終わり、盛大な拍手✋と飛び交うブラボーの中、例によって立ち上がってピアノの蓋の後ろに隠れたのですが、

ああ、お客さんたち、喜んでるな〜良かったもんね、演奏〜

なんぞとぼんやり客席を眺めている間に、
はっと気づいたら奏者のお2人が、すでに袖に向かって戻り始めている👣ではありませんかっ💧

やばっっ💥💣💨

大慌てでピアノの楽譜を持って、私も袖に戻りました👠

いえね

たいていピアニストさんはピアノの上に楽譜📖を置いていくので、帰るときに譜めくりが楽譜📖を持って袖に戻るんです。
だから今回の私の行動もそれほど変だったわけではないのですが・・・

この日のリサイタルは大勢の共演者がいましたが、最後がヴァルガ氏とクリストファー氏のデュオだったため、
ヴァルガさんは2人で演奏するアンコール曲を用意されていました。
そしてそのアンコール曲の楽譜を、アルペッジョーネの表紙に挟んでいらしたのを、私はちゃんと見ていた👀んです、舞台の上で。

なのに慌てた余り、私が楽譜を袖まで持って帰ってきてしまった👊ので、アンコールを弾きに一度舞台に出たクリストファー氏が袖に楽譜を取りに戻るハプニング💥になってしまいました。
お客様は笑っていて、むしろ喜んでらしたように見えましたが・・・

ごめんなさ〜い

後で謝ったら、

全然気にしなくていいよ〜

と笑って言ってくださいましたけど、微妙にへこむ筆者でございました

この日、調子が狂ったのは、きっとあの、Jアラート💥、のせいだ。
きっと、そうに違いない💢うん💢

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posted by Duo A&K at 00:24| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月13日

あっちもこっちも その2

第3楽章まで順調に、楽しく、演奏は進んだのですが、
第3楽章ピアノ譜の2ページ目に入ったところで、なんと、
マルクスさんのヴァイオリンの弦がぶちっっ💥💣と
勢いよく(?)切れてしまいました。。

こちらの動画映像、20:03あたりです



ギョッ
として手を止めたマルクスさん。
続いて残りのお二人も演奏中断・・・💥

すかさず、マルクスさんは、ざわめく客席を宥める仕草をした後、

チョットマッテクダサイ

日本語で(結構お上手)仰り、弦を張り替えに袖に引っ込んでいかれました

ちなみにこの「チョットマッテクダサイ」。
この音楽祭にいらしている外人アーティストさんほぼ全員が、大変お上手に言えます✌
皆さんがもう何度も日本にいらしている✈せいか、ここの音楽祭スタッフが思わず言っちゃう回数がイヤに多いから💣か、理由は知りませんけどね💧

で、その後ですよ。

マルクスさんが袖に引っ込んでる間、シピリさんが譜めくり(私)に向かって、しきりに話しかけていらっしゃるの、分かります?

たぶんお客様には、まるで、マルクスさんの弦が切れたことについて、なにかを語らずにはいられない・・・

ように見えたのではないでしょうか。。

しかーし

演奏会の最中に、弦が切れるだの、弓が折れるだの💧、ペダルが折れる💧💧だのは、結構ある事です(そうか?)

弦は切れると派手な音💥がするので、その楽器の本人はギョッとしますが、共演者が動揺するなんて事は、まず、ありません(多分)

実際シピリさんも、マルクスさんの弦が切れた事なんて気にも止めていませんでした。

手を止めて、振り返って、話していらしたのは・・・「

(ピアノの)調律が、狂ってる💥💣👊💢」

・・・そ、そんなこと、今、私に言われましても・・・・

その後の映像をよーくご覧ください。シピリさんが、楽譜をめくって、小さな音での音を弾かれているのが、分かりますか?
ここね。1楽章の1ページ目2段目のの音なんです。

ここを弾いた時、僕は調律の狂いに気が付いて、大変ショック💣👊💢💥だった

言われてみれば、今日のシピリさん、いつもほどノリノリじゃあないな〜、と思ってましたが。。。

このあたりで映像は一旦カットされていますが、実はその後もシピリさんは何度も何度も、振り返っては調律について語っていらっしゃいました。。

僕はGPの後、調律師に言ったのに、彼は僕の話を理解してくれたんだろうか?!」

普段大変穏やかで、いつも楽しそうで明るいシピリさんが、珍しく強い口調で仰ったので、相当ショック💣👊💢💥でいらしたのでしょう。

調律師さんの名誉💡のために言っておきますと、GPの後でもちろん調律師さんはキッチリ調律なさっていました。

が。

この日GPの時、何故かホールの空調が入っておらず、舞台が猛烈に暑かった☀んです。
そしてどうやら調律の後に、空調が効き始めたようなんですね。

空調ってね、影響大きいんですよ。
モロに調律が狂う💥のです。

一般家庭でも、夏クーラーを多用した後、とか、冬暖房を多用した後、ピアノの調律が酷く狂う、という経験がおありの方、大勢いらっしゃると思います。

まさに、アレ💣です。

本番までの間に思いっきりピアノが狂っちゃったんですねぇ。。

さて、その後。

拍手👏と共に、弦を張りなおしたストラディバリウス🎻を手に戻られたマルクスさんは、再度、調弦(もちろん例によってレ、ファ、ラの和音と共に)をなさいました。

その後、シピリさんに何か話しかけてますでしょう?曰く、

さ、もう1回(第1楽章の)最初から弾くかい?」💧💧

あくまで陽気に冗談を飛ばすマルクスさんに、
真剣な顔✊でシピリさんが答えて曰く、

調律がひどく狂ってるんだ

全然会話が成り立っていないよ、この2人。。。
💧

しかも、そう言われても、あ、そう程度で、大した反応をしないマルクスさん。

何事もなかったかのように、全然動じず、笑顔を崩さない大友さん。

この人たちほんとに仲がいいのか?と、ちょっぴり自信がなくなる筆者・・・💧

少なからぬ動揺(?)と思惑(?)を乗せて、しかし第楽章から再開されたその後は、何事もなく、温かい拍手👏と共に無事演奏は終了いたしました💡

舞台の上で、マスタークラスのご自分のクラス🎻の生徒さんからプレゼント🎁を受け取られたマルクスさん。

いったんプレゼントごと楽屋に入った後、プレゼントの中身を持って部屋を飛び出して💨いらっしゃいました。

僕の生徒がビール🍺をくれたんだしかもなんと、すぐ飲めるように、ちゃんと冷やしてあるんだホラ(と冷えた缶を触らせてくれる)なんてすばらしい生徒たち

・・・喜ぶポイント、そこですか?

と、若干の疑問は残りましたが💧、でも、ま、とても嬉しそうで、良ございました

再度、調律師さんの名誉💡のために申し上げますが、実はこの時、袖で演奏を聴いていた調律師さんも狂ったピアノに仰天していて、この曲の後、15分間の休憩時に大急ぎで調律しなおされました💣

そして後半のピアノと木管のための五重奏曲の時は、無事、事なきを得た✌ようでございます


それにしても、空調ったら!恐るべし!💥


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2017年09月12日

あっちもこっちも その1


音楽祭も終盤の第12日目。

今度はワタクシ、アントニー・シピリ氏のめくりでした。
懐かしの(?)シピリさん。草津は3年ぶりのご登場でした。

めくったのはモーツァルトのピアノ三重奏曲 ハ長調 K・548

演奏はピアノがアントニー・シピリさん、
ヴァイオリンがマルクス・ヴォルフさん、
チェロが大友肇さんでした。

シピリさんという方は、ピアノが、というか、音楽全般が、
本当〜に、お好きなんだろうなぁ、と思うんです。
お気に入りのおもちゃで遊んでいる少年のように、弾くのが楽しくて仕方ない、みたいに演奏なさるんですよね。
だから聴いてる👂方も幸せになってきます。

たまにね。
ほんの、たま〜〜に、ですけど。

組み合わせによっては、
相性の良い悪い、とか、
仲の良い悪い、とか、
機嫌の良い悪い、とか、
お腹が空いてるとか空いてないとか(←これはよくある💧)。。


合わせの時、妙〜に気を使う💥グループがあったりするんです。
ま、そりゃ、人間の集団ですから、色々ありますわね。

このお3方は、別に、特別仲良し✌、というわけでもないようですが、お互いがお互いと演奏することを心から楽しんでいる感じがします。

この曲の合わせの時、
マルクスさんがピアノのテーマを、
シピリさんがヴァイオリンのメロディー
それぞれ間違えて弾いちゃった💥💧💨ことがあったのですが、

ん?あ、間違えた。君のとこ弾いちゃった。ごめん!
そうか。なんなら僕のテーマと交換して弾くかい?

とかなんとか、弾きながらお互い冗談💡を言ったりして、
とてもほんわか、楽しく、温かく
その昔、貴族のサロンなどで友人同士が演奏していた室内楽ってこんな雰囲気だったのかな〜と感じさせてくれました。
こういうプローベは聴いていて本当に幸せだなぁ、と思います。

ちなみにマルクスさんはチェロの大友さんが大変気に入り、
ものすご〜く評価なさっています。

ハジメは大変すばらしいチェリストだ
僕が(音楽的な)何かを投げかけたら、とてもフレキシブルに、即座に反応してくれる


マルクスさん曰く、大友さんが素晴らしいチェロを弾けるのは

きっと、いつも女性3人に囲まれているからだ
(※クァルテット・エクセルシオ)
いつだって男性ホルモンをいっぱい出しているから、あんなに良い演奏ができるに違いない✊」

(・・・そこかい。。

で、あなたはその状況が、羨ましい、と。

その通〜り

やっぱり。。💧

(※クァルテット・エクセルシオ:西野ゆかさん、山田百子さん、吉田有紀子さんの女性3人と大友肇さんによる弦楽四重奏団)

さて

室内楽を演奏するとき、楽器の方はたいてい演奏前にピアノのの音に合わせて調弦なさいますよね。

その場合、ただだけを弾くときと、
レ、ファ、ラの和音を弾くときと、
レ、ファ♯、ラの和音を弾くときと、
色々パターンがあります。

ピアニストさんによっても違いますし、楽器の方のリクエストの場合もありますし、演奏する曲調による時もあります。

最初の合わせの時、シピリさんがレ、ファ、ラの和音を弾かれましたら、
マルクスさんから、もう一つ下にを足して、
シ、レ、ファ、ラの和音にしてほしい、とリクエストが。。

レ、ファ、ラの和音を弾いたシピリさんは、
すかさずその和音を使って、
フランクのヴァイオリンソナタをいたずら弾きし始めました。

マルクス大当たり〜

シピリさんが、自分の意図を汲んで即座に反応してくれたことに、マルクスさんは大喜び

それ以降、調弦のたびにレ、ファ、ラの和音

君のお気に入り

と言いながら弾くシピリさん。

音楽で遊べるって、やっぱりステキです✌

ところが、そんな和やかグループの本番で、コンサート中に、
ハプニング💣💥💣が起きてしまいました。
しかも1個じゃない・・・💧

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posted by Duo A&K at 19:04| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月09日

あっちのドアから


そしてね。
こんな不思議な配置の曲でしたから、私の舞台への出方👣もいつもと違ったのです。

通常、奏者は舞台の左手(下手)から出て、左手に帰っていきますし、譜めくりも左側から出入りします。

ところが今回は編成が右端によっているため、演奏する人々は、お辞儀をそもそも舞台中央でしますし、堂々と舞台を横切って出ていけば良いのですが、
たかが譜めくりの私が

コツコツ、コツコツ、コツコツ、コツコツ、コツコツ・・・・・・(結構遠い💧)

と、いつまでもてくてく歩く👠のも変だ💧というわけで、
今回はワタクシ、初めて舞台の右手側(上手)から登場することになりました。

何年もここで譜めくりしてるのに、実は上手側の舞台袖には入ったことすらなかった私。

もちろんステージマネージャーさんがドア🚪開閉についていてくれましたし、
別にドアだって下手と全く一緒、のぞき窓👀だってあるし、
何よりオルガンアシスタントの渡辺美穂さんが一緒に出入りなさるので、
私は彼女について出ていけばいいだけなのですが、
それでも、たったそれだけの事でドキドキ💓して軽〜くテンパる💣私。。💧
肝心なことを忘れておりました。。💧

はい、どうぞ

というステマネさんの合図と共に舞台に出ていくと、
目の前から忽然と現れた私を見て、一瞬、え?と、目を見張る👀クリストファー氏が。。

あ、しまった、そうだった💧
ご本人に、こっちから出るからね、と言っておくの忘れてた。。。
💧💧

この翌日、モーツァルトのヴァイオリンソナタで、私はまたクリストファー氏をめくったのですが、
今度は通常通りの編成と配置だったので、私もいつも通り
下手側
、奏者の後ろから出てきました👠ら、
クリストファー氏、お辞儀をしてからピアノ椅子に座る前に、わざわざグルンと後ろを振り返り、私の出入りを確認👀していました。

あ、今、今回はこっちだな、って思ったでしょ

この日私がめくったのは、クリストファー氏と
ヴァイオリンのマルクス・ヴォルフ氏による、
モーツァルトのヴァイオリンソナタホ短調 K・304(300c)

筆者にとって、ようやく、コピー譜とかでない💣、よく見る💡、普通の✨、印刷された💥、室内楽の楽譜📖、でありました。

マルクスさんとクリストファーさんのコンビは性格の相性がいい💓のでしょうか。
とても仲よさそうに楽しそうに演奏なさっていたのが印象的でした。
そういえば、以前トリオを一緒に演奏した時もとても楽しそうだったなぁと、つい思い出したほど。
シックスパックはシックスパックのためならず
http://opera-zurich.seesaa.net/article/426316720.html?seesaa_related=category

特に第2楽章の清明な美しさは本当に聴いていて幸せな気分でした。

・・・って、なぜそんなにゆっくり聴いている👂余裕があったかと申しますと、2楽章はテンポがゆっくりで、しかもページ内で繰り返しもあるため、めくりも相当ゆっくりしてて大丈夫だったのです✌✌えへ♪役得♪

もっと聴いてたかったな。
たった2楽章しかないソナタだったのが残念・・・
と思ってしまった筆者でありました

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posted by Duo A&K at 10:10| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月07日

こっちの隅っこ

今回は期間前半に合唱、ペルージャアンサンブル
木管合奏・・・等、
全然ピアノの出番がないコンサートが連続していて、
7日目までのワタクシたち譜めくりストは、大変に大変に、
ヒマ💥💢💣、であったのでした。

こんなにヒマ💨でいいのか・・・?💧

なんぞと贅沢な悩みを抱えている間に、いつのまにやら
音楽祭第8日目、
ポピュラーコンサートの日がやってまいりました。

ポピュラーコンサートというのは草津音楽祭の一環なのですが、
草津アカデミー主催ではなく、アカデミーを支えて下さっている
友の会」の方が主催して下さっているコンサートなのです。
https://kusatsu-a-tomonokai.jimdo.com/


通常のアカデミー主催の16〜18時のコンサートの後、
19時半開演なので、お客様も草津町在住の方が多く、
プログラムも「ポピュラー」なものが多くなっています。

ここに、ででん✊、と
あんまりポピュラーとは言えないシロモノ💣
が入っておったのであります。
そしてワタクシがめくったのが、これ ↓ であります。


W・A・モーツァルト(E・H・グリーグ編曲)
ピアノソナタ第15番ヘ長調 
K・533+494(ピアノ&オルガン版)


1個ずつはポピュラーなんですよ。
モーツァルトも、グリーグも、ソナタも、ピアノも、オルガンも。
でも、グリーグが2台ピアノ用に編曲したモーツァルトのピアノソナタを、ピアノとオルガンで演奏する、というのは、
かなり、レア、と思われます。

草津音楽の森ホールには舞台の右端にオルガンが常設されているため、オルガンが入った室内楽の場合、全楽器奏者がみんなで舞台の右端に寄って演奏しています。

この曲の時もピアノを右端の舞台後方、お客様向き
(ちょっと斜めだけどピアニストの顔がお客様に向く方向)
に置きました。
客席の真ん中から左よりのお客様には、ピアノの蓋でさえぎられ、
オルガンのクラウディオ・ブリッツィさん
の姿はほとんど見えません👀💥💧

パっと見👀、かな〜り不思議な構図。。😵

面白い✊とご本人も思われたんでしょうかね。
最初の合わせの時、ピアノの
クリストファー・ヒンターフーバー
さんに
客席から写真撮って📷」と頼まれました。
私、楽譜めくりに来てるんですけど💧)
もちろんその間、ご自分でめくりながら弾いていらっしゃるわけで、結構大変そうでした
そして撮った写真を合わせの合間にラインで誰かに送っているクリストファーさん💧

なにやってんですか👊💣💧

さて、そんな感じで、楽しそうに、
でもなぜか、まず第3楽章から始まったプローベ(合わせ)

私、クラウディオさんのオルガンは毎年聴いています👂し、
音楽祭期間中はいつも毎日夜中2時💨とか3時💨とかまで💦
練習&準備をなさっている💡、というのも知っていたんですが、
それでも、今回のこの曲で、しみじみと、思いました。

オルガンというのは音色一つバランス一つ音量一つ
変えるのも大仕事💥なんですね

ほんの数小節、一緒に演奏してみては、手を止めて
ちょっと待って。響きがこれじゃ変だ
ガタガタ、ゴトゴト・・・・
(鍵盤の下の何やら💣を押したり引いたり💨、鍵盤横のストップ💡を押したり引いたり💨・・・)

そうか。そうだよね。ピアノみたいに、自分の指一本✋で、
反射的✨、瞬間的✨に音変えられないんだもんね。。


そしてその、数小節ごとに変える音色音量、その他のアイデア💡を、その都度iPadに手書きでメモし、プローベ後にiPad上で整理して、アイクラウドに保存し、それをさらに、アシスタント(オルガンの演奏中にストップを変えたり譜めくりをしたりする)の渡辺美穂さんと共有して、一緒に練習して、翌日の演奏に反映する✊・・・のだそうで・・・

そんなに大変な(面倒くさい・・・とは言わない💨)作業をいつもやってるの?!

と思わず反応がシンクロするクリストファーさんと💧💧

クラウディオさんによると、草津のホールにおいてあるオルガンは、バロック時代の作品には適しているけど、ロマン派以降のものを演奏するには、なんちゃらという機能(オルガンの機能がよく分からず💧・・・失敬❗💣👊)が足りないから、音色作りにやたらと時間がかかる💥、のだとか。
ペダルとかも、もっといろんな機能のある現代的(?と言っていいのかな?)なオルガンも存在するのだそう。

オルガンというのは繊細な楽器だから当然チューニング(調律)にも時間がかかる💣し、音楽祭期間中は演奏会やらリハーサルやらで舞台を使っていない時間の方が少ないぐらい💣だし、なのに楽器が移動できないから舞台を使ってない夜中ぐらいしか練習できない💣わけで・・・。

毎年、毎日、クラウディオさんて、夜中から朝方から、いっつもホールにいらっしゃるな👀、とは思ってましたけど、1曲演奏するために、これだけのものを積み重ね、積み上げていらしたとは・・・。

その音楽に対する情熱パワー✊
バイタリティー
に、心底脱帽いたしました

・・・・脱帽、したのはいいのですが。。🐱

作業にあまりにも時間がかかるので通常のリハーサル時間内では全然終わらず💧、前日のリハーサルでもまだ2楽章を一緒に弾いてみたことさえない、という。。。💧💧

仕方がないので、コンサート当日の朝、レッスンを休講にしていた
クリストファー
さんが、朝っぱら9時半から11時
の間(本当はオルガンを調律するための時間)に、合わせに来ることになりました。

あれ・・・てことは・・・

クリできれば譜めくりしてほしいんだけど、K子も来られそうだったら来て

・・・ですよね・・・

それにしても。
このグリーグの編曲。
かなり、不思議、でした
解説にまで「なぜこのような編曲をしたのだろう?」とまで書かれているし

mozart-grieg kaisetu.jpg

でも私もそう思うんですよ。
1楽章も2楽章も最初の2ページが、完全なる、ピアノソロ、なんです。
で、同じテーマをオルガンで再度引き直すところから合奏が始まる・・・みたいな。
だったら、そのまま、一人で弾けばいいじゃないですか。
ソロで十分美しいソナタなのに。
わざわざ2台にして弾く意味が、あったんでしょうかねぇ・・・?
(ケチつけないっ!👊💣)


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posted by Duo A&K at 23:25| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月03日

アッチとコッチでぐ〜るぐる


さて。
今年も1年ぶりの更新の季節がやってまいりました。

あまりにも書いていないので
ブログサイトへのログインの仕方さえおぼつかなくなった私が、
唯一記事として書き続けている、

草津国際音楽アカデミー&フェスティバル

今年も、譜めくりスト活動、健在でございました

今年のテーマは

モーツァルトの奇蹟〜過行く時を超えて


最初から最後まで、とことん
クラシカルな音楽
が響いた期間でございました。

もちろん筆者も、モーツァルトばっかり、をめくるつもりでいたのですが・・・やはりそこは草津です(?)

着いた初日、最初のリハーサルでめくったのは、W・ハイダー作曲「ポルカ・ネラ

誰かと思ったら、現代ドイツの作曲家なんですね。
ポルカ、と題するだけあって、リズミカルな面白い曲ではあるのですが、変拍子だらけのケッタイな響きの曲で、
誰かが拍を数え間違えたり、止まったりしたら一巻の終わり・・・
といういささかスリリング💥な展開(笑)💧
モーツァルト時代の見やすい楽譜を予想していた筆者は、
内心仰天しておりました。。

おまけにピアニストさんが、蛇腹の巻物(?)状態にした楽譜を、
練習時に一人でも捲れるよう工夫して折りたたんでいらしたため、
あっち向きにめくったら今度はこっち向きにめくって、
そしてつまむ紙の厚さが毎ページ違い、
おまけに楽譜をめくるために引っ張りすぎると全落下しそうな危険を孕み、

行って戻って、向きが変わって、ぐるぐる巻いて、はい、こちら・・・
👀

いまいち正しく捲れているのかがよく分からない💦
ほんの数分でしたが、かなりドキドキ💣ものでした。

もっとも、本番はぐるぐる蛇腹譜にも大分慣れたし、
そんなにワタワタしていなかったつもり✌だったのに、
ホール内で聴いていた(見ていた?)らしいクリストファー・ヒンターフーバーさん(ピアノ)が、
わざわざ、「譜めくりよく頑張ったね💡」と握手をしに
私のところまできてくれちゃいました💣💦

私、舞台ではスマシタ顔をしてたハズなのに、
なぜばれたんだろう、おかしいな・・・
💧

この日、私は同じコンサートで、
ピアノの遠山慶子さんと、ヴァイオリンのサシコ・ガブリーロフさんによる、モーツァルトのヴァイオリンソナタを、
コンサート後の夜のリハーサルでは、ピアノの岡田博美さんと
3人ofパノハカルテット
(省略しすぎ👊💣・・・ごめんなさい💦)による、モーツァルトのピアノ四重奏曲をめくりました。

その捲り時の、気持ちの穏やかなことと言ったら・・・❗
なんだろう、このギャップは。。

のちのち気づくことになるんですけどね、今年の私は、

モーツァルト、もしくは、超現代曲

しか、めくらなかったんですよね。
(ていうか、プログラムのほとんどが、そうだった)

モーツァルトハイダー、とか、
モーツァルト尹伊桑(Isang Yun)とか。。

間のロマン派〜近代、やら、ドイツ系じゃない国の曲🎵、やら、
が全然なかったので、音楽祭も後半になってようやく耳にした、
ラヴェルフォーレフランク・・・etc.が
ひどく新鮮で斬新で懐かしいような気がしたものでした。

モーツァルト、大好きだけど、
現代曲も決して、嫌いじゃないけど、
アッチか、コッチか、だけじゃなく、やっぱり満遍なく聴いていたいな〜なんて、ちょっと思ってしまいました




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posted by Duo A&K at 23:00| Comment(0) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月04日

カンターレ的受難の日々

再三申し上げておりますように、
今年のテーマは「
従ってプログラムにもが多い。

日目のG・ベルタニョッリ・ソプラノリサイタルからこっち、
日目のポピュラーコンサート「イタリアの映画音楽」、
日目の「イタリアとうた」・・・と、
数日は歌ばっかり、な印象でございました。
少なくとも、私は歌の楽譜を、いっぱいいっぱい、めくりました

歌の曲というのは、大概、一曲が短い。
譜めくりが、全く無いと困るけど、
めくっても、せいぜい1曲1〜2回、という場合がほとんどです。

クインテットやゼクステット・・・のように1曲がやたらに長かったり、
編成が多いと見開き2ページで4段分位しかないから、
ものすごい勢いで立ったり座ったりするスクワット状態になったり、
ということは、まず、あり得ないので、
そういう意味での緊張感は、全然ありません。

そして基本的に歌の曲って楽しい
深刻そうな歌があっても、せいぜい5〜6分。
何十分も眉間にしわを寄せる事はありませんし、逆に
ついノリノリになってしまいそうになり、
めくりながら曲に合わせて身体を動かしたりしないように、
気を付けなければならないぐらいです

なんですが。

その分、曲のが多いのです。物凄く。

普段ですと、
今日は○○ソナタをめくる」とか
今日は○○カルテットをめくる」とか、
曲名で言えるんですが、
歌の場合、曲数が多過ぎて、覚えらない
よく知らない曲が続く場合、タイトルさえ全部言えない

しかも歌の場合、短いので1曲づつ演奏はせず、
大抵2〜3曲づつを続けて、奏者が舞台に出っぱなしの状態で
演奏するのですが、そのうちの全部の曲でめくりが要るとは限らない

えーと、今日は・・・ヴォルフ=フェラーリ曲と
ロッシーニ曲で、その中のフェラーリは真ん中の1曲
めくり無し(つまり譜めくりストは座ったまま静止している)、
ロッシーニは最初の1曲がめくり無しで・・・・


何度も復唱して覚えようとするのですが、
これがなかなか、覚えられない
ま、楽譜を見れば分かるのですが、舞台に出ても、
変な緊張を強いられるのでした。

一番大変だったのが、第日目でした。
いや、正直申しまして、譜面的には全然難しくないんですが。
この日は、5人の歌手と2人のピアニストが、
組み合わせも様々に、とっかえひっかえ出たり入ったり
していたのです。

お客様的にはとても楽しかったと思いますよ。
でもね。
譜めくりストとしては、この手の受難(?)を
モロにかぶった日だったのです

受難その1;
ピアニストは舞台に出たまま、歌手だけが交代する場合、
しかも1曲目は譜めくりが要らなくて、歌手交代後の
2曲目だけ譜めくりが要る場合、

ま、この場合は、1曲目にピアニストと共に出て、
1曲目は座ったまま2曲目だけ動く、が正解でしょうね。
舞台上で座ったまま「あの人何のためにいるの?」という
お客様からの無言の疑問を込めた視線にはひたすら耐える

受難その2;
上記その1のパターンで、ピアニストが事前に
1曲目終わったら歌手と一緒に一旦舞台袖に引っ込むから
2曲目のとき一緒に出ましょう

と言っていたはずなのに、忘れたのかその場の雰囲気か、
ピアニストが帰ってきてくれなかった場合

仕方が無いので、2曲目を歌う歌手と共に
こっそり舞台に出る。
あの人出るの忘れてたのかしら?」というお客様からの
無言の非難を込めた視線は気付かなかったことにする

受難その3;
ピアニストがお辞儀をするとき、譜めくりは何処にいるべきか

通常、演奏修了後ソリストとピアニストがお辞儀をするとき、
譜めくりは写真に映らないように、そして目立たないように、
全開になっているピアノのふたの裏に隠れています。
が、歌のコンサートの時は、ピアノが半開(半開き)に
なっていたため、隠れられません。
ワタクシ身長が168cm、しかも舞台用として、
5cmヒールを履いているので、頭(ズ)が高いことこの上ない。
しかもこの日の演奏家の皆様は、カニーノさんも含めて
小柄な方ばっかりでしたので、背後に立ったりしたら余計目立つ。
仕方が無いので、お辞儀するピアニストの真後ろで座っておりました。
写真を撮られるお客様の「構図的にあの人邪魔だわ」という
無言の圧力には、開き直って笑顔で押し通す

etc.etc...

さりげなく、譜めくりも、戦いの日々だったのですよ
(なんのこっちゃ・・・

ちなみにこの日の一番の傑作は、前半の・・・
プログラムが終わった時の、アンコールでした。

前半で全ての「歌」が終わるので(後半は楽器による室内楽)
アンコールとして、カニーノさんと
天羽明惠さん、日野妙果さん、小貫岩夫さん、太田直樹さんの人が
ロッシーニの「猫の2重唱」を演奏されました

まず最初にカニーノさんが1人舞台上で突然ピアノを弾き始め、
最初のフレーズを歌い始めるのです
そして、天羽さん、日野さん、男性お2人・・・の順で
全員登場し、結局4重唱になったのですが。

もちろんお客様は大笑いで拍手大喝さい

それにしてもマエストロ・カニーノの歌声が、
ビックリするほど良い声で、素敵でした。
さっすが、イタリア〜ン、カンタ〜レのお国の方ですね
(関係ないか・・・?

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posted by Duo A&K at 00:12| Comment(0) | TrackBack(2) | 草津音楽祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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